“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第103回 万代のグランドデザイン「ローカルから世界」に込めた意義

ちょっと答えにくい質問かもしれませんが、倉橋さんが亡くなったあとの万代って、どうなっていてほしいですか? それこそ100年後とか。

ああ〜最高ですね(笑)。ウチは「ローカルから世界へ」をグランドデザインとして掲げていますから、そこがブレずに、しかも現実化していたら言うことないです。そしてそれは僕の代で完結している必要はないわけです。それこそ僕の死んだ後に連綿と続いていってくれることが理想というか。

なるほどなぁ。そのあたりは倉橋さん一貫してますよね。…ちなみに、ちょっと意地悪な質問かもしれませんが、もしサウジアラビアの大富豪が、「ぜひうちの資金で万代を世界に広げたい」なんて言ってきたら、心動きます?

そうですかね。そもそも僕は、自分に相応の資金力があったら東南アジアの農家の人たちにJAのような仕組みを提供したいと思ってるんです。5億人の農家のためのJA、それが僕の夢のひとつでして。

そんな未来も楽しみですね! 最近日本ではお米の問題が騒がれてますけど、東南アジアでは年に3回も収穫できる地域があるわけで、安く米を買いたい人はそこから買えばいい気もして。日本のブランド米は、高くても買いたい人に向けて売ればいいんじゃないかと。

そうそう。万代もそんなふうになっていけたらいいなぁと思うんですよ。要は世界中で「役に立つ会社」って言われたい。そもそも僕は関西出身で、東北や北海道にゆかりはなかったけど、そこで役に立てたらと思ってやってきた。要はまず日本国内でそれを実践してきたわけです。

ええ。だから最初にグランドデザインをしっかり描いて、その方向に向かって進んでほしい。「ローカルから世界へ」というのが、僕にとっての最終的なテーマです。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。