“生粋の商売人”倉橋純一。全国18店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第26回 リアルとオンラインのベストな組み合わせ
前回は万代さんのオンラインショップ構想について伺いましたが、やっぱり万代さんといえばリアルの店舗の印象が強いですよね。
そうですね。Xなんかでも「人はこれからオンラインでしか物を買わなくなる」なんて言われてますけど、万代としてはリアルの店舗はずっと続けていくつもりです。
なるほど。ちなみに「リアルで残り続ける」ものと、「ネットに移行していくもの」と、その線引はどう決めているんですか?
確かにデータのやりとりが主流になって、現物の本を買う機会はかなり減りましたもんね。漫画以外にも、ゲームや映像も同じようにオンラインで完結するようになってきましたよね。
確かに! フィギュアの画像をスマホに入れているのと、実際にフィギュアを持っているのとは全く違いますからね。
そういうことです。それが我々が実店舗をなくさない理由の一つでもあります。
なるほどなぁ。ということは、そういうスマホに収まらない商品を扱うことが、これからの時代のキーポイントになるんですかね。
そうですね。とはいえリユース店も多数あるわけで、その中で差別化を測っていくためには、やはり「専門性を深めること」が重要になってくると思います。例えばフィギュアだったらガンダムだけに特化する、といった戦略です。
なるほど。焦点を当てた商材に対して、どのカテゴリーなら勝てるかと考えるわけですね。そして見つかったらそこにフォーカスして深堀りしていく。
ほう。確かに「コミック」というカテゴリでは多くの商品の一つに過ぎなくても、「ガンダム」というカテゴリで考えれば、コミックもコレクションの一つですもんね。商品価値が全然違ってきそうです。
ははぁ、なるほどわかりやすい。そういう意味では、一つのカテゴリーを極めれば極めるほど、オンラインの方が集客しやすい気がしますね。世界中からコアなファンを集められますから。……でも、それならいっそオンライン専門でもいい気もしてきますね。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に18店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。