前半では「まずは現金がいくらあるのか」を皮切りに、お金の動きを大久保先生の手順で見ていきました。(前半はこちら)後半ではざっくりとしたP/Lの見方をお伝えするだけなので、是非皆さん、決算書片手に決算書を読んでみましょう!(音声はこちら)
>>>大久保圭太氏のプロフィール
それと、ちょっと付け加えると、P/Lのほうで何見てるかっていうと、経常利益に減価償却足すんですよ。
経常利益と減価償却を足す?
そう。足すと、ざっくりと現金ベースでの利益。減価償却って架空経費というか、計算上の「一旦」ものだから、それで長期借入とのバランスがちゃんとされてるか。
どういうことですかそれは。返済可能な?
そう。結局それは返済可能じゃないですか。例えば利益800万出てて償却200万あったら1,000万は返せるわけですよ。まあ、ちょっと前後差はあるけど。そうすると、1,000万返せる中で1億円借りてたら10年かかるだろうし、5,000万ぐらいだったら5年回収だなみたいな、その辺の目安をね。それがものすごい期間になっちゃってたら返せないですしね。
なるほど。単純に「利益出てんのか」とかじゃなくて、ってことですね。
そうそうそう。で、利益出ていたとしても、あとは役員給与、ちょっと言ったけどバランス見て、社長が給料1億円取ってて0円の利益と、社長が給料0円で1億円の会社同じだから、利益見るだけじゃ分かんない、中小企業って。っていうのは、まずパパパッとP/L見るとそんな感じですかね。
それを見た上で推測できるような仮説を立てるのは、多分大久保先生なりの色んな経験もあるんでしょうけど、今ぐらいのポイントをバババッと押さえていくと何となく仮説は立つんですか?
仮説は何となく立ちますよね。
でも、逆に言うと、そのくらい見るポイントって少ないってことですよね。
ま、絞れば。そうすると、仮説の中に「ここ、じゃあどうだろう」みたいのは出てくる。
そこは細かくなってくるでしょうけど。
そうそう。ざっくりと「こんな会社だろうね」みたいなのは見れるかなっていう。
なるほどですね。どこまで分かったか…私も自分自身が定かではありませんが。
ははは(笑)
でも、今、私、実は手元にテキトーな決算書を置いて何となく話を聴いてたんで、もう一度聴いていただいたりすると、見ながら。
ああ、何か見ながらね。
どこの財務諸表でも良いと思うんで。かなりイメージつくと思う。分かりやすいです。
たしかに。
何度か聴いていただいて。またそれを踏まえて、「こういう具体的な質問を聞いてみたい」とかあればぜひいただきたいですね。
そうですね。
というわけで、今日はマジメな回でした。
あはははは(笑)
笑うとこじゃないです(笑)本日もありがとうございました。
ありがとうございました。
主に上場企業が提出する有価証券報告書(通称は有報)には、財務諸表以外にも、事業内容や営業状況などが記載されています。株主や消費者からの信頼を得るため、各社HPのIR情報にアップされていることがほとんどですが、EDINET(エディネット)という専門のポータルサイトも存在し、キーワード(社名やファンド名)を検索し有報を閲覧することが可能です。有報の内容は杓子定規な部分もありますが、株主にありのままを伝えている企業もあるようです。
>>>食品スーパー「オーケー」の有報が面白すぎる(2018年10月23日、東洋経済ONLINE)