資金に困ってはいないけれど、創業融資は借りた方がいいのか、というご質問。返せるかどうかの不安もあるという質問者さん。著書「借りたら返すな」が増版中の大久保さんはいったいなんと答えるのか。(音声はこちら)
>>>大久保圭太氏のプロフィール
持ってればね。
うん。
たしかにね。
だから借りなさいよって思うけど。
でも、まさにそういう観点じゃないですか。
そうそう。だからね、資金使途は結構やっぱうるさくなってるから。まあ、ちょっとずれちゃうけど。
資金……?
資金使途。何のために借りるのかっていうのが。やっぱ、「かぼちゃ」とかいろいろあってさ。
かぼちゃ??
「かぼちゃの馬車」とかさ、あったじゃん。
あ~はいはい。
不正融資がいっぱいあって、金融庁がかなりチェックしてるみたいで、もう静岡は出ないね、なんかね。カタい。スルガもあって。めっちゃ感じる。静岡系は資金使途……資金使途っつって、おまえらいままで建設業にも長期で貸してきたじゃねえかっていう感じだけど、金融が適正に戻ろうとしてるんだろうとは思うんだけど、創業融資は何がいいかっていうか、国がつくってる制度じゃない?政策金融公庫も保証協会も創業を応援しようって国策でやってるわけで、だから、そういう意味ではそこでしか使えない調達なのと、つぶれやすいっていう前提条件のなかでそういう融資制度があるわけだから、いま売上がついてても、どういうモデルかわからないけど、明日はわからないんですよ、当たり前だけど。だから、本当にあのパン屋さんは胸ぐらつかんで借りさせりゃよかったなと思ったりもするよねえ。
いや、さらっと、その……
いや、なんかさ、その、あるじゃん、「いや、大丈夫なんです」っつって。料理屋の話になるけど「大丈夫です」って言ってたんだけどさ…「いい」って言ってっからと思ったんだけど、あのときに「何があるかわかんねえから、ちゃんと借りとけ」って言っといたら、もっと伸びたよね。
っていうのがあるんですね。
やっぱあるよね。うちの関与じゃないけどね、知り合いだったから。あれが自分のだったらちゃんと借りさせたよなと思うと、悪かったなっていうのは反省だよね。だから、ということで悪くなったときには借りられないっていうのは何回も言ってるけどさ。売上があるならなおのこと借りやすいので。だた、資金使途は言われるから、設備とか投資がないっていうのをどういう……とはいっても運転資金は必要だったりとか、広告費だったり人材の採用費だったりっていうのは投資みたいなものじゃない?
はいはい。
そうすると、そこをちゃんとケアする。まだやられてないからあれだけど、そんなに都合よくいかないからね、やっぱりビジネスってね。何が起こるかわからない前提でやってるから、そうすると取れる売上を切られたときに資金ショートして倒れてしまうっていう。で、切られたら借りられないから。借りられないっていうか、だまして借りることになるよね。「売上があがってます」って借りないと、「ここ切られて資金繰りがカツカツなんで貸してください」って言ったら絶対貸さないから。それで貸すやつは悪いやつだからね、トウゴはとるよね(笑)違法です。「違法です」って言ってくんないとさ、悪い人みたいなんですけど。
え?
「違法です」っていうツッコミが欲しかったんですけど。
いやいや、たまには勢いよくいただきたいなと(笑)
(笑)なので、と思う。で、返せないのは、たとえば1年2年ようす見て、だって、借りた金で返済してるわけだから返せるんだよ。返せなくなるっていうことは赤字なんだから。でも、借りてなかったらもう事業終わってるじゃん?そこをもうちょっとイメージしてほしいんだよ。借りた金で返すと。
借りた金で返す?ああ。
1,000万借りて、1,000万から200万返してるじゃない?黒字な以上は。お金に色はないといっても、だから返せんだよ絶対に。で、返せないときは投資をしたか赤字のときだよ。で、今回投資がないなら赤字なんですよ。
もし返せなかったらですね。
返せなかったら。そっちのほうが怖いっていう話だよね。ホントに基本的なところになるけど。
お金借りるうんぬんじゃなくて、事業継続としてどうなんですかという話になってくる?
赤字になっちゃうのに借りてなかったら、払えなくて、お客さんに迷惑かけて、終わるっていう。
延命できないですもんね。
延命できない。
対策も打てないし。
そう。っていう……なんかいいね、やって2年だけど、結構またベースの。
基礎のキのとこからって感じですか。
たまにはいいね。でも、やっぱり創業の相談とかだと言われるもんね、「借りてません」とか。この間もあったのは、売上3,000万ぐらいのITなんだけど、これから開発とかでかかるのに、「ちょっと利益出しとけばいいんですよ」みたいな話でずっと決算組んでるから、銀行から借りたことなかったんだけど、資金ショート寸前に急になって、まったく気づいてなくて、「何も言われなかったんですか?」みたいに言ったら「税理士さん、べつにお金とかB/Sの話しないんで」って言って。「いや、すぐ借りたほうがいいよ」っつって。
こないだ、ぜんぜん違う忘年会で大久保先生が、輩みたいな経営者がいっぱい集まった会あったじゃないですか?焼肉食った。あそこで……覚えてない?(笑)
なんだっけ?あ~、はいはいはい。輩じゃないでしょ。
いかつい経営者多かったじゃん。そんなことないですか?
いや、まともだよ、みんな。
まあ、ものの捉え方かな(笑)
錯覚だわ(笑)
そこで言ってたの覚えてるんですけど、「『税理士にお金のこと聞かないで』って税理士の先生言えばいいのに」って酔っぱらってて、すげえいいこと言ってたなと思ってメモっといたんですけど。
いいね。酔拳スタイルでしょ。
そうそう。
第2段階ぐらいの酔っぱらいはいいこと言ってんだよ。
第3形態に入るとね。
暴れる。
ケガする人が出る(笑)
でも言えばいいのに。「僕にお金の相談しないでください」って言ったらいいじゃん。「申告はやります」と。
っていう話でしょ?
そう、言えばいい。期待しないじゃん。
資金繰りとかそういう話は、究極を言うと見てないってことですよね。
見てない見てない。だからこういう質問をこんな怪しいラジオにしてくれるわけだけどさ(笑)
(笑)
ね。税理士さんがちゃんと答えてればいいのにそれができないから。まあ、借りてもいいし、借りなくてもいいし、「社長のところ売上あるから大丈夫じゃないですか」みたいな相談受けてんだよ、どうせ。顧問料1万円ぐらいの税理士。
やめて(笑)
なんで?安いやつは安いんだから、それしか価値ないよ。いいもんは高いんだからさ。
まあ、そうね。
なんで急にディスになったの(笑)
なんの堰を切っちゃったの?
わかんない。忘年会。
というわけで、しっかりと借りるということですよね。
のと、銀行にビジネスのチェックしてもらったら?銀行とか公庫に。事業計画書くから、そのときに。本当に借りなくていい、金融機関からどう見てもいいよっていうんだったら向こうもあんま言わないと思うし。いま資金使途うるさいから。それを相談する相手としても、金融機関を使うっていうのがいいんじゃないでしょうか。
というわけで、借りたお金は、返すときは借りたなかから返すということですよね。
に近い状態になると思う。
その状態をつくれてないんであれば、そもそも経営自体が…って話なので、そこをちゃんと見直そうと。
はい。
非常に基本的なお話に戻れて勉強になりました。
(笑)
というわけで、本日もありがとうございました。
ありがとうございまーす。