「属人的な仕事は業務量が多くて大変そう」と感じた質問者さんから「良いビジネスモデルとは何か」と尋ねられました。皆さんが思う良いビジネスモデルはなんでしょうか。AIやRPA化による技術進歩、個々の価値観、仕事の楽しさ等、働くことを考えます。(音声はこちら)
>>>大久保圭太氏のプロフィール
働く意味って、正直、金のためなら働かないほうがいいですよ。
そう。生活保護だっていいんだしねしかも、働き方改革で働く時間を減らして、でも副業もOKで、ってなったら……副業はたぶんつらいことやんないもんね。
ですよね。
自分が得意なことをやるじゃん?そうすると、そこでお金がもらえるようになるはずじゃん?たとえば、思うけど、じゃあ優秀な、それこそコンサルタントが属人的でも、大企業で昼間は経理やってる子が、すげえ本当は中小のコンサルができるかもしれないじゃん?
ああ、ぜんぜんあり得ますね。
で、彼が5時からうちで働いたっていいんだよね。
そっちが変な話パフォーマンス高くて、本職のほうよりぜんぜん稼げちゃうとか、当たり前にあるでしょうしね。
プラモデルつくるのがうまいとかね、プラモをヤフオクで売ったりね。
たしかにね。それをYouTubeで撮ってるだけでも、やたらバズっちゃったりしてね、広告料がずっと……。何があるかわかんないですからね。
そうそう。そうすると、もう本業なんていらないんじゃないの?って思わない?
っていうか「本業って何?」って話ですよね。
たしかにそうなの。だから難しいよね。他の会社の代表とか役員とかやって、どっちがあれなんですか?って。どっちも俺なんだけどって。べつに何も変わるもんじゃないし。多少作業とかは増えるかもしれないけど。そんなもんじゃない?で、作業っていう意味で言ったらRPAがあるじゃん?ロボティクス・プロセス・オートメーション。いまみんな騒いでるけどさ、あれで、横浜市の発表で、公務員の仕事99.何パーなくなるって言ってたじゃん。いらねえと思って。消費税上げんなと(笑)だから、そんだけ単純作業なんでしょう。それを果たして仕事と言うのかっていうか。でも、いままでの価値観だと、よいビジネスモデルっていうのは“金太郎飴”で、なくして、誰でもできて、大きくなって、上場ができて、フランチャイズ展開できて、要は金をもうけたいっていう価値観だもんね。
でも、ひとつはそこありますからね。
だけど「そんなに金いる?」っていうのもあるよね、一方で。
たしかにね。まず「なんぼ欲しいんですか」問題って必ずありますね。
そうそう。それがわかんない。だからライフプランとかになるけどさ、すげえバクっとしてるから答えづらいけど、でも、そうなんじゃない?金のためには働かなくなってくるよね、だんだん。
そうですよね。
うん。と思うよね。
一方で、どうなんですか、この「属人的労働集約」がちょっと悪い前提っぽいじゃないですか。
属人的なことしか残んなくね?だから、さっきのさ……
その話ですよね。
そうそう。と思うんだよね。誰でもできることは機械がやるじゃない?
AI化されて。
そう。人工“無能”であっても、もともと無能な作業をやってんだから、知性があったら、たぶんまだAIは追いつかないだろうし、っていうか追いつかないと思うんだよ。
たしかに。知性の部分のみ残るというか。
そうそう。知恵というか。さっきの「経費にならないです」って答えんのはべつにできるよ、Googleで。
ググればたしかに。知識ですからね。
むしろ、でも、「経費にするには」ってググったら経費の仕方出てくるから知恵でもないかもしれないんだけど、そういう法律をどう解釈するかじゃん?さっきの文脈に戻ると、無理やり財務アタマっぽいくしてるけど、必要経費の定義は「事業に必要かどうか」だけなんだよ。それを常識だったりで、「普通免許はダメでしょ」って、まあ、社会通念上とかはあるんだけど、でも、「本当にバイク便、俺はそれでしか食えん。バイクの運転が得意だ。だから、免許を取って、その事業をやんなきゃいけない」みたいな人は経費にしていいじゃん。
ってなるわけですね。
ってなるじゃん。
知識をそうやって知恵に変えれる人がですよね。
そうそう。ポルシェがなんでダメでカローラがいい理由は、あなたの価値観でしょ?って話だよね。だって、移動手段としては同じじゃん、それこそ。
たしかに。「ポルシェじゃ移動しないでしょ」って。
「してんだからいいだろ」って話だよね、べつにね。「それはあなたの価値観ですよ」っていう。で、税務調査で「3万円のスリッパが高い」って、お医者さんのとき税務署に言われたけどさ、「あなたの価値観ですよね、それは」と。
ちょっと待って。面白い(笑)
(笑)
小ネタすごい、それ(笑)「スリッパ3万は高い」って怒られたんですか?
高いって怒られた。
「それはあなたの価値観でしょ?」(笑)
そうそう(笑)だって、完全に事業に使ってるからね、何を言ってんだって話。価値観は出るよね。だから、よいビジネスモデルの「よい」に何が込められてるか。俺は「人に依存せず、楽してもうけたい」っていうから、だから、たぶんこれからそうするんだったら、インフラビジネスとか、そういうのをやるしかない。それは莫大な資本がいるから、たぶんね、それで失敗するかもしれないから、スタートアップ系の起業をするんじゃない。でも、最近ブームだからさ、若い子とか勘違いしちゃってるの多いもんね。また、大人が甘やかすからさあ。
起業ブームの話ですか?
起業ブームの話もさ……
資金調達して?
そうそう。
最近、なんかスタートアップがファッション化してる感じありますよね。起業すらもコモディティ化してるみたいなね。
いいこと言うねえ。
その感ありますね。
あるある。だから、「よいビジネスモデル」って俺の価値観で言うんだったら、よいビジネスモデルというか、ビジネスというか、世界がよくなったりとか、アップルじゃないけどさ、世界をへこますじゃないけどさ、人類が進化するみたいなのが、ビジネスじゃなくても、「人間として生きててよかったよね」って思うじゃん?
いやぁ、たしかにね。そうですね。っていうか、スティーブ・ジョブズの思想というか美学も、世界中の押しつけですよ。「俺の表現を見ろ」みたいな(笑)
そうそう(笑)だから、より人間的なことがこれからは……だから、属人的になってくるだろうし。…べつに……なんだろう、なんか、ほら、変な人いたじゃん?変な人じゃないか。何だっけ。
いっぱいいすぎてどれだか(笑)いま目の前にもいる。
うるせえな(笑)
あ、東大の、名前忘れたんですけど、慶應でいうSFCみたいなところで、東大にあって、最近でいうと落合さんとか、ああいう人たちが所属してる学術的なインターディシプリ的なとこの研究機関があって、そこに所属してる人がワークショップの研究をしてんですよ。あまりにワークショップ好きなんでしょうね。で、頭に、学生たちに段ボールかぶらせて、街中歩かせて何が起きるか、これはワークショップなのか、そうじゃないのかみたいな。で、「ワークショップは、定義は、これからすると」みたいな、何だこの議論は!?っていうところを、あまりに研究しすぎて、論文も書いてるんですけど、当然本も書くじゃないですか。で、気づいたのは、メルマガとかサブスクやってて、論文からビジネスへ落ちてるみたいな。これをビジネスと言うのかどうか。
そうなんだよね。ビジネスなのかっていうさ……
境目ないですもんね。
アートで食べてる人はビジネスなのか?っていう。
そうですよね。大久保先生のカフェはビジネスなのか?みたいな。あ、ビジネスか。
あ……そう、ビジネス(笑)だから、楽しいことしたらいいんじゃないの?
感ありますよね、それ。
でも、江戸時代に文化が開いたようにさ、人間が人間らしく、思想だったり、哲学だったり、芸術だったりっていうことに向き合ったときに、それはそれで人類が押し進むよね。そういう時期もやっぱ必要だよね。
たしかにね。まさにそうですよね、江戸時代って。成熟社会に入った瞬間に、遊ぶしかないじゃないですか。なのに遊べないというか、遊び方がわかんないみたいな。
そう。
「大久保先生を見習おう」って話なんじゃないですか、これ。
え?いや、属人的でダメらしいからさ。
いやいや、属人性をいききって、やりたい放題やってるみたいな。
属人性で死んだら、迷惑かけることは問題だと思うけど、俺はテキトーにしゃべってるだけだから、べつに死んだって大丈夫だと思うんだけど(笑)
いや~、大久保先生みたいな税理士がとかいうんじゃなくて、そういう生き方を見るといいですよね。1回一緒にみんなで飲めばいいんじゃないですか。いかにひどいか、みたいな。
うるせえよ(笑)でも、仕事と境目がわかんないしね、遊びの。ポッドキャストは遊びなのか仕事なのか。
いや、仕事ですよ。
でも、べつに1円も入ってくるわけでもないし(笑)
たしかに(笑)
そうでしょ?
そうですね。この間も資金繰り表とか無料でプレゼントしちゃって。
そうそう。
あれ、数はあれですけど、すげえ来たじゃないですか。
そう。メール来るからテロかと思って。
御社のある優秀な女性の方が「サイバーテロにあったかと思いました」って(笑)
めっちゃメールが来るって、「大久保圭太の」「大久保圭太の」ってめっちゃ来るっていって(笑)
すごい評判でしたね。そんなに資金繰り表みんないる?(笑)
ね。っていうのと、間違ってねえかドキドキしてる(笑)
それは指摘してもらえばいいじゃないですか。まあ、そんな感じなんで、ちょっとすいません、まとめてもらっていいですか?(笑)
だからね、冒頭のバイク屋も楽しんでるから、それがよかったんじゃない。俺、最近よくつながるよね。
お~。
すごい。だんだん進化してきた。
すごい。
遊んでると進化する。で、遊んでて有名になって、それをやり続けりゃいいのに、依頼が来るから、べつに批判してるわけじゃないけど、まあまあ普通のやつをつくっちゃってて、作業に追われてるっていう。あいつ、ちょっと言ってやらないかんね。
ですね。
だから、楽しいことしか残んねえんじゃねえかなと思うんだよね。
いやいや、ホントそうだわ。
会計事務所は決算大変だっていうけど、決算楽しかったから始めたんじゃないのっていう、そもそもさ。自分が好きだから始めたんであってね、俺の職業も。で、それが作業に追われてるっていうことと、日常をもう1回見直してもらって(笑)
いやいや、筋通ってますね。
で、楽しくしていけば、よいビジネスモデルかどうかは知りませんが、いい人生が送れるんじゃないでしょうか(笑)
まさかの、そこ?オチ(笑)
なんだこれ(笑)
いや、でも、こういう話をすると、いま、「自分の楽しいことって、どうやって見つけるんでしょうか?」みたいな話になったりするじゃないですか。そういう質問をぜひください。
そりゃあもう、目の前のことを一生懸命やるしかない(笑)
そういう質問、大久保先生、非常に叩くの好きなんでね。
それ、飲んでるときな(笑)
(笑)というわけでね、ぜひ、自分にとってのよいビジネスモデルを見つけていただきたいですね。
まとめたな(笑)
というわけで大久保先生、本日もありがとうございました。
ありがとうございまーす。