このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/ 軸を揺らせ!
某大手人事部長Sさんと人事課長Nさん、4年目のAさんとの「3年目キャリア研修」のお打合せでのこと。
3年目社員としての「今後の在り方、目指す方向性」などを、同期の仲間たちとのディスカッションを通して確立していくといった内容。
昨年受講生として参加したAさんに、研修内容や講師の進行について、良かった点や改善点などがあれば、と感想を伺っていました。
「講師は受講生の本音を引き出してくださるし、知見に裏付けられたフィードバックも適切で、深い学びになりました」と、Aさんから。
研修を提供している「たかまり」からするとありがたいお言葉です。
でも、N課長が
「どんな本音が出たの?」
「どんなフィードバックが役立ったの?」
「具体的には何が深い学びとして得られたのかな?」
とのご質問には、
「うーん。。そうですね。。まあ、いろいろと。。」と、歯切れの悪いご回答。。
「いつも言ってるけどさ、Aくんは軸が定まっていないんだよ」
「だから、自分にとって何が有益で、どんな気づきを得て、実行につなげられた、っていうのがすぐに出てこないんだよ」
少し強めのNさんの声色に、表情が強張るAさん。。(頑張れ!!)
やや息苦しい空気感のなか、S部長がポツリ。
「確かに軸を固めること、ブレないことは、とても大切だね」
「僕もN課長も、そうやって上司や先輩から鍛えられてきたからね」
「でもさ、最近感じるのは、これからの多様な時代は、ブレること、揺れることで、気づくこともたくさんあると思うんだよ」
「ブレる免震構造だから、興味関心の幅も、思考の幅も広がるし、心も折れずらくなるんじゃないかな?」
なるほど!免震構造!
人生ブレブレの高松にはグッとくるフィードバックでした。
Aさんの顔が晴れやかになったタイミングで、N課長が一言。
「部長。免震構造、いいですね!今期の3年目キャリア研修では、凝り固まった思考を思いっきり揺らしまくる免震構造的な構成でカリキュラム検討しましょう!」
そんなN課長の柔軟な対応。
高松は大好きです笑