第121回 社長へのご質問

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/社長へのご質問

多くの新社会人と出会う季節ですね。

先日、某大手さんの新入社員研修に同席しましたが、「質問力強化」をテーマにした午前中、2時間ほどの講義でした。

講師を務めるのは人事課長のAさん。

質問力とは?

「不明点や疑問点などを問いかけるチカラ」と定義し「そのチカラが高いと仕事に役立つだけでなく、人生が豊かになる」との言葉から始まり、

◆メリット①
相手への関心を示せる
⇒好意を抱いてもらいやすくなる

◆メリット②
相手とスムーズに人間関係を築ける
⇒心の距離感を近づけることができる

◆メリット③
相手から多くの情報を取得できる
⇒相手の興味関心を引き出し、有益な情報を提供できる

◆良い質問とは?
相手の意見、考え、経験など、相手に聞かないとわからない問い
⇒相手が気づいていなかった考えを引き出す問いができるようになると、より良い

◆悪い質問とは?
単なる知識や情報など、検索すればわかる問い
⇒そんなこと事前に調べてくださいよ、と思われるような質問は避けること

◆注意すること①
相手との距離感を考えて質問すること
⇒初対面や、まだ良好な関係ができていない相手に踏み込んだ質問をすることは、相手に警戒心を抱かせることになりかねない

◆注意すること②
不要な質問、意味のない質問は控えること
⇒くだらない詮索や事前に調べておくことが当然の質問をする人は信頼を失う

上記のような内容で講義は進んでおりましたが、「この後、社長との昼食会がありますが、最後にこちらを参考ください」とスライドがめくられると、、

◆社長への質問例

・新人の頃から「大切にしていること」は?

・新人の時に「特にお世話になった方」はどんな方?

・ヒット商品の●●が「誕生した際の秘話」は?

・▲▲事業部が「グローバルで大活躍している」と伺ったが、「その理由」は?

上記のような質問例が他にもいくつか記載されておりました。

が、

ヒット商品の●●は現社長が開発責任者時代に生まれたモノですし、、

▲▲事業部は、現社長が立上げたモノで、事業部長として、海外拠点を切り拓いたことは高松でも聞いたことがあります。。

不要な質問をすることなく、社長に好意を示し、武勇伝を聞かせていただくことが、新入社員の人生を豊かにするのでしょうか、、

不明点や疑問が残った高松でした。。

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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