このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/超大手とちっぽけな私
「大手の作法」なるタイトルで、本コラムを掲載するようになり、今回が200本目。
何かを継続することが苦手だった20代。
ラッキーなことに、憧れを抱いた魅力的な経営陣が創業したベンチャーで社会人生活をスタートできたものの、自らの愚行の積み重ねが原因で、わずか5年で居場所を失い、クビ退職。。
それでも、反省するどころか、
「自分は悪くない」
「いや、むしろ自分は選ばれた人間なのだ!」
などという傲慢でアホすぎる勘違いにすがりつき、半ばヤケ気味で、スポーツバーなどの飲食店を開業しました。
初めての経営にも関わらず、
真面目に仕事に向き合うこともせず、、お客さんや自分の幸せを真剣に考えることもしない。
そんなアマチュアの見栄っ張り経営など続くワケもなく、あっけなく2つのお店は閉店廃業。。
転機は2007年。30半ばに差し掛かった頃。
大手企業を相手に「人材・組織開発」を提供することをはじめました。
・プレゼンをはじめて3分程度で、席を外される
(失礼な言動、振る舞いが原因でした、、)
・目の前で企画書を放り投げられる
(目も当てられないほどのスキル不足が原因でした、、)
・何度、お詫びを伝えようと試みても、電話にすら出てもらえない
(だって、反省なんてしていないんですから、、)
そんなことが続く毎日でした。
大手で働く方々にコンプレックスを抱き、
ロジカルに話すその姿に引け目を感じ、
愛想笑いばかりの自分に嫌悪感を抱きながら、
それでも知見を積み重ねないことには、何もはじまらない。
人生ではじめてのインプットばかりの日々でした。
そんななか。
幾人もの先輩方が、無能な私に手取り足取り「仕事の進め方」を教えてくださり、そこについていくのが苦しくも楽しい。
そんな風に感じられる頃には、
ようやく、、
なんとか、、
背伸びしつつも、、
「人や組織の今後」についての「意見交換」ができるようになってきたように思います。
そんな時期に、初めてのご契約をいただけたのですが、
お相手の企業規模は10万名以上!!
当時の私の会社は、わずか2名。。
「なんで、ウチにご発注してくれたのか??」
それが不思議で、理解不能で、
人事部長Hさんとの宴席時に、この「奇跡」について尋ねてみると、
Hさんは酒を片手に赤ら顔でこうおっしゃいました。
「相手が100人だろうが、2人だろうがウチからしたら “ちっさな会社” に変わらんよ笑」
「提案に通ってくれていた3ヵ月程度で、人柄がなんとなくウチに合いそうな感じがしてさ」と。
確かに、超大手からしたら、100人規模だって“ちっぽけな会社” ですよねw
その後は、多くの素敵な方々に、ありがたいご縁をいただき、少しは真面目に生きられるようになったことかと。
大手企業で働いたこともない私ですが、大手に育てていただいたことは間違いありません。
今後も大手で働く方々から学んだこと、大手組織の在りよう、などを紹介することを続けてみようかと思います。
よろしければ、これからもお付き合いくださいませ!