このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/絶対に信じられる人
某大手人事部門のmtgに同席しましたが、「アンコンシャス・バイアス」についての雑談が興味深いものでした。
「アンコンシャス・バイアス」とは、誰しもが持つ「無意識の偏見・思い込み」のことですが、人間の多くは「過去の経験や知識、価値観」などから他者に「偏った判断」をしてしまいがちです。
たとえば、
・男性なら定年まで働くのは当たり前
・女性なら家事をして当然
・雑用や懇親会の幹事は若手の仕事
・育児中の女性社員に営業職はムリ
・保育士、看護師と聞くと女性を思い浮かべる
・血液型から相手の性格を想像する
・お酒が飲めない人は付き合いが悪い
・定時で帰る社員はやる気がない
・相手の国籍や年齢や性別、立場で話し方を変える
など、あらゆるところに「無意識の偏見」は潜んでおり、上記の考えが「当たり前」として根付いている企業や組織も少なくありません。。
「思い込みは人材・組織育成の弊害になるよな」
「そんなバイアス持っていたら、イノベーションなんて生まれないよな」
なんて声もあがっていましたが、
そんなタイミングで、
ドジャースの元通訳・水原一平さんが違法なスポーツ賭博などに関与した疑いで解雇となった件について、大谷翔平さんの関わりはなかった、本人の言葉通り被害者であった、という速報がその場の数人のスマホに届いたのです。
すると、
「やっぱり、大谷さんはシロでしたね」
「はじめから、絶対に潔白であることはわかっていたよね」
「アメリカでは関与が濃厚と思われていたみたいだけど、日本人の大多数は信じていたよね」
などの声が上がったのですが、
一方で、
「もしかすると、某大物芸人さんの件も事実無根なのかもしれませんね」
「いや、そっちはどうでしょうね、、」
なんていう声も上がり、まさに、「バイアスの存在」を感じとったのです。
それらを受け取った若手のAさんが、
「大谷さんも芸人さんもよくは知りませんが、日頃の言動で印象や信用度合いは異なっちゃうんですから、立ち居振る舞いは大切ですよね。わたしも見直そうっと」
なんて、おっしゃっていましたが、
「なるほど。その通りやな」と痛感したのであります。
「穏やかで丁寧な言葉遣い」と「笑顔を添えた柔和な姿勢」を「自らに定着」させられるように、先ずは「自分の脳みそ相手に演じまくろう!」と心に誓ったタカマツなのでありました。