このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/面倒くささの正体
私、生まれながらの「面倒くさがり」でして、、
朝起きるのだって、歯磨きだって、お風呂だって、仕事だって、、
なんなら寝ることすら面倒くさく感じることがしょっちゅうなのです。
そんな私ですから、こちらのコラムが「250回」続いていることなどもはや奇跡でしかありません。
自らを褒めること、讃えること、なんなら自分への讃美歌なんかを歌ってみることは、面倒ではなく大好きなのですが、
それでも「面倒くさいという感情」に毎日向き合い、一進一退を繰り返しているのです。
そんな私。
某大手さんにて「睡眠改善セミナー」なる場に同席させていただいのですが、睡眠の専門家さんに「面倒くささの正体」を教えていただいたのです。
・人が「面倒くさい」と感じるのは、自分の脳に余裕があるとき
・余裕があることで「本来考えるべきこと」とは別に「面倒くさいこと」までも考えてしまう
・クルマで言えばアクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状態なので、気持ちも脳も疲れちゃいます
「なるほど」
何やらわかりやすい出だしです。
「仕事を進める際、『静かな環境で集中しよう』みたいに考える人が多いかと思いますが、、」
講師さんは進めます。
・ひとりきりの個室や図書館のような「静かすぎる環境」は、実は集中するのにあまりよくない
・周囲が静かすぎる環境だと、思考は「内省的」になりやすい
・脳が「今、面倒くさくない?」と、自身に語りかけてしまいやすい
「脳に余裕を与えると面倒くさいことを考えはじめちゃうんです」
講師さんが続けます。
なるほど、ふむふむ、と続きに聞き入ってしまいます。
「例えば、『起床時の歯磨きや洗顔が面倒くさい』なんて感じやすいのはね、、」
・朝はまだ脳が覚醒していない状態
・特に寝起きは脳への酸素の供給がうまくいっていない状態
・脳は多くの酸素を必要とする器官
・酸素不足の時間帯に手先を使う動作は脳にとって負担がかかる
・だから「面倒くさい」と感じやすくなる
・脳が「最も面倒くさい」と感じるのは「寝不足」のとき
・睡眠時間が足りないと脳は起きているだけでいっぱいいっぱいになってしまう
「だからこそ、パフォーマンスを高めたいのであれば『良質な睡眠』が重要なのです」
「睡眠改善セミナー」は進んでいきます。
ちなみに「面倒くささの解消法」もあるようで、
「みなさん、目をつぶって片足立ちになって、30秒を声に出して数えてみてください」と投げかけます。
「1、2、3、あれ、、大変や、、」
受講生があちらこちらでフラフラする姿を見せてくれます。
「どうですか?結構アタマがすっきりとするでしょ?」
・目をつぶって片足立ちになる
・声に出して数を数える
・これらは、脳の中のバランスをとる部分と、数を数える部分、発声する部分を全力で使うことになります
・これだけで、脳が「面倒くさい」なんて考えている余裕がなくなるのです!
と、面倒くささを忘れるテクニックを紹介いただきました。
さらには、
・人間の脳が一番覚醒するのは昼の2時から3時ごろ
・集中が必要な仕事の場合、良質な睡眠をとった翌日の午後過ぎの時間帯ににやると「面倒くささ」を感じにくくなる!
また、
・新たなチャレンジや自分の不得意なことをするときに、脳は「面倒くさい」と感じてしまう
・自分の枠を超えようとする時など、脳は、今まで使っていない神経細胞にも多くの酸素を送って活動させる必要が生じ、多くの負荷がかかる
受講生から、
「じゃあ、苦手なことやチャレンジングなことをするときに面倒くさいと感じるのは、ある意味仕方がないことなんですね?」
との質問が。
講師さんは、
「『面倒くさい』と感じることは自分が未熟で『伸び代があるサイン』と考えてみてください。それに気づければ、『自分の可能性を広げるチャンス』にもなりますよ!」
笑顔で答えます。
なるほど。
「面倒くさい=可能性のチャンス」ってことなのですね。