第271回 レジェンドたちの働き方

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/レジェンドたちの働き方

 

こちらのコラムに取りかかろうとしていた最中、「サッカー日本代表が『8大会連続、8回目』のワールドカップ、北中米大会への進出を決めた!」との速報を目にしました。

そこそこのサッカーファンであるワタクシですが、、当日が代表戦だったことは忘れてしまっており、、スマホに流れる速報で思い出したのでありました。。

そんな翌日。

「某大手取締役Kさん」とのミーティングの際に、「久保建英さん」の話題になりました。

Kさんの会社はかつて久保選手が所属していたチームの「メインスポンサー」を務めており、ご自身も「体育会サッカー部出身」とあり、前日の「久保選手の大活躍」に、大いに盛り上がったのです。

※守備に攻撃に走り回り、「1G1A」の結果も出して、「2-0」の勝利に貢献。大会公式の「Player of the Match」に選ばれる大活躍でした

ここからは、Kさんのコメントです。

「守備でも攻撃でも重要な場面ではほとんどすべてに顔を出して、スタミナ面でも精神面でも大きく成長したのが見受けられて、とても嬉しかったですよ!」

「加えて、素晴らしいゴールにアシストと結果も出してくれて、会社の皆と喜んだんですが、、」

「あとは、フリーキックの精度を高めてくれたら、世界でもトップオブトップのプレイヤーになっちゃうんでしょうね!」

10代の頃から近くで久保選手を見ていた間柄のようで、手放しで喜ぶだけでなく、注文もつけるという、、

そんな話を、とびっきり楽しそうに聞くワタクシ。。

「彼が尊敬している選手の一人に、フリーキックの名手でもある中村俊輔さんがいます。中村さんは天才だなんて言われていますが、あのフリーキックを『弛まぬ努力』で手に入れたんですよ」

ふむふむ。。

「中村選手のかつての恩師たちは皆が口を揃えて言うようですが、、」

「誰よりも早くグラウンドに来て、誰よりも遅く帰る選手で、特にFKは、毎日1人で蹴っていたようなんです」

「私もね、若手の頃は周りからは『FILO』なんて呼ばれてましてね、部署の誰よりも早く出社して、誰よりも遅くまで残っていたんです」

「だから中村選手が大好きだったんですよ!」

何やら、久保さんの話から「引退したレジェンドの話」に変わってしまい、、

「FILO」などという聞いたこともないワードまで出てくる始末です。。

「『FILO』って??」と尋ねますと

「あ、会計用語の『first in, last out(先入後出法)』のことですよ」

「私、財務畑出身なんですが、ガムシャラに働いていた若手時代の私を見た、当時の経理部長に付けられたあだ名で、結構気に入っているんですよ」

「そんな働き方のおかげで同期の中では『一番早く役員に昇格』できましたしね」

「まあ、今の時代じゃ、そんな働き方もできないでしょうけどね。いやぁ、よく働きましたよ!」

この後は、かつての働きっぷりを楽しそうに、短くない時間ご披露くださいましたとさ。。

まあ、来年は北中米にでも行ってみようと思うのであります!

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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