このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/“伝えたのに返事がない”の構造とその先
「スペースXとホワイトハウスはいずれもコメント要請に応じていない」──これは、ある日の“CNNの記事”の一文。
衛星通信サービス「スターリンク」がイランで無料提供された件について、CNNがそう締めくくっていたのです。
でも、この“応じていない”という言い回し、どこか“一方的な印象”を受けませんか?
まるで「連絡はしたのに、無視された、回答が遅い」と言わんばかりのニュアンス。企業報道だけでなく、職場のコミュニケーションにも、似た空気が漂っているように感じます。
Slackで依頼を投げた、Chatworkでメッセージを送った──それだけで「伝えた気」になってしまう。
しかし、受け手側には受け手のスケジュールがあり、優先順位があり、今すぐ反応できるとは限らないのです。
若手社員からは「“至急”って書かれても、何を優先すべきかわからない」「タスクが多すぎて処理しきれない」という声も。
一方で上司世代は、「言ったよね?」「確認したよね?」と苛立つ。
大切なのは、「伝えた」ではなく「伝わったかどうか」。
そして、「返事がない」は「無視された」ではなく「対応できない事情があるのかも」という“余白の想像力”。
メディアも職場も、「沈黙にも理由がある」と考え、その“応答の余白”をあらかじめ設計できるかどうかが、これからの鍵になりそうです。
メディアと職場に共通する「沈黙の誤解」を解きほぐすことが、いま求められているのではないでしょうか?


















