第113回 もしも今の記憶そのままで15歳に戻れたとしたら…

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第113回 もしも今の記憶そのままで15歳に戻れたとしたら…

安田

以前、「もしも中辻さんがヤクルトの経営陣になったら」というお話をしましたよね。ああいう妄想話、とても楽しくて(笑)。だから今回も「中辻麗のもしもシリーズ」をしてみたいと思うんですが、どうでしょう?


中辻

いいですね、ぜひやりましょう(笑)。今回はどんな「もしも」ですか?

安田

ズバリ、「もしも中辻さんが、今の知識と経験を持ったまま10代に戻れたら」というテーマでお願いします!


中辻

それは「朝起きたら、タイムスリップして若返っていたけど、さてどうする?」みたいなことですか?

安田

そうそう。例えば15歳くらいからやり直せるんだとしたら、どうしたいのかなって。めちゃくちゃ真面目に勉強して進学するとか、10代のうちに起業しちゃうとか、はたまた若者らしく遊びまくるとか、いろいろ道はあると思うんですが。


中辻

なるほど(笑)。実際の私は15歳で妊娠しましたけど、仕事もしつつ子育てもしつつ、でも自分のやりたいこともやって…という風に生きてきたので、「15歳に戻れた! じゃあ遊ぶか!」とは思わない気がしますね。

安田

へぇ、そうなんですか。そう思ってもおかしくなさそうですけど。


中辻

うーん、今の記憶を持ったままなら尚更、そっちには関心が向かないんじゃないかなぁ。ただ、学校にはちゃんと行っておけばよかったとは思っているので、一生懸命勉強していい学校に入って、学歴がないと入れないような会社への就職を目指すかもしれない(笑)。

安田

ああ、なるほど。いわゆる大手企業とかですかね。でも記憶は今のままなんだから、今さら就職する必要もないように思いますけど。


中辻

確かに(笑)。実際私は自分が物事の中心にいたいタイプなので、いきなり起業する道を選ぶかもしれないです(笑)。

安田

ですよね(笑)。就職のためだけの勉強なんて、中辻さんきっと退屈しちゃいますよ(笑)。だからきっと何かしらの商売を始めるような気がします。


中辻

やっぱりそうですかね(笑)。あとは、今も現在進行系で考え続けていることではあるんですが、私の住む「泉大津」の女性たちの「住みやすさ」「子育てのしやすさ」「仕事のしやすさ」みたいなことは、15歳に戻ったとしても考えると思います。

安田

ほう、泉大津市に住む女性のことを考えたいということですか?


中辻

そうそう。今の私は子育ても一通り終わっていますけど、会社の部下の子たちはまだ子育て真っ最中で。だからこそ泉大津は、そういう女性にとって子育てがしやすい地域であり続けてほしいんですよ。

安田

泉大津愛がすごいですね(笑)。そんなに住みやすい場所なんですか?


中辻

ええ。現市長の南出さんという方が、子どもが楽しみながらスクスクと育っていけるような地域にしたい、といろいろ改革をしてくれていて。小さい町なんですけど、新しい公園ができたり病院も綺麗になったり、子どもに関する医療もどんどん充実していますし。

安田

そうなんですか。素晴らしいですね。


中辻

そうなんですよ。で、私もこの年齢になったからこそ、市長のように自分も住んでいる地域に貢献したい、っていう気持ちが出てきて。

安田

なるほどなるほど。若い頃はそんなこと考えもしなかった?(笑)


中辻

しませんでしたね(笑)。若い時なんて自分のことでいっぱいいっぱいでしたもん。それこそマメノキカンパニーでもようやく最近、子育て真っ最中の女性の採用も積極的にできるようになってきましたけど、本当はもっと早いうちから取り組みたかったんですよ。

安田

なるほどなぁ。つまり、今の知識と経験を持ったまま若返ることができたら、起業して子育て中の女性も働きやすい会社を作ってあげたい、というわけですか。すごいなぁ。


中辻

いえいえ、そんなそんな…(笑)。とは言え今も、自分の手が届くごく狭い範囲の中でしか実践できていないんですけどね。でもそうやって地道に地域貢献ができるような人間になりたいなとは思います。

安田

じゃあもしも中辻さんが10代に戻ったら、10代半ばから会社を作り、女性が活躍できる職場をどんどん増やし、20歳で泉大津市長になる、と(笑)。


中辻

それはちょっと飛躍しすぎですって(笑)。でももしまた生まれ変わるとしても、泉大津市民にはなりたいかな。

安田

は〜、なるほど。私としては、「中辻さんみたいな人を銀座のど真ん中で育てたらどんな人になるのか」っていうのも、個人的には気になります(笑)。25歳くらいでソフトバンクの孫さんみたいになるんじゃないかという気もするんですよね(笑)。


中辻

確かにああいうギラギラした会社経営みたいなものも、1度は経験してみたいかもしれない(笑)。

安田

でしょ? 10代の頃にタイムスリップしたら、今度は長者番付に乗るような道もぜひご検討ください(笑)。

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

Twitter

1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

Twitter  Facebook

1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

感想・著者への質問はこちらから