其の伍十伍 月ってなに?

イノベーションカードが知らせる

本日の斬り口:数えてみる
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月と聞いて
まっさきに
思い浮かぶ話は

指月の譬

でござる。

お釈迦様が、
教えとは何かを
説くときに
月を指差して

わたしの指は
月ではない

とお話された。

月=本質、真実
指=経典、言葉

のたとえ話で、
自分の指を
見るのではなく

月そのもの

自分の目で
見なされ

ということを
語っている。

つまり、

本質を観よ
真実はそこにある

ということの
メタファーに
月が登場する。

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このコラムでも
何度か書いているが

拙者の誕生日が
お釈迦さまと
同じこともあって
彼についての話や、
逸話を何度も聞いて
育ったでござる。

この指月の譬も
そのひとつだが

この話を聞くたびに

なんで月だったのだろう

と思ったものでござる。

太陽でもなく
金星でもなく
北極星でもない

真実、本質の
メタファーが

であることが
気になって、
でんぐり返しを
しまくったものだ。

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この例え話を聞いて
どれほどの人が

月を観た

であろうか。
時代も、空間も
異なる人たち。

さまざまな国、
階級の人たち。

それこそ、
数えようとしても
数えることのできない
圧倒的な数の眼が
月に向けられている。

これほどの人の

言い換えれば

意識

を受けている
月の光は

強い影をつくったり
闇をつくる、
強い光ではなく、

優しく包む

感じがする。

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アフリカかどっかの
ことわざで、

月の光のような
人でいなさい

というような意味の
言葉があった。

それは、

太陽の光は
眩しく厳しい。
ときには
道を誤らせる。

月の光は
夜道を優しく照らし
すべての命に
注がれる

といった意味合いの
ことわざだ。

太陽の光にくらべ

白黒はっきりつけない

つまり

裁く

という感覚が
生じない光が

月の光

なのかもしれない。

日本語の音だけだけで
ごじつければ

裁く=砂漠

であり、
そこは生命にとって
過酷な場。

太陽の光よりも
月の光に
優しさを見出しのも
想像しやすい。

古事記に登場する

月読命

が謎に包まれているのも
そうした光に
包まれているからかもしれない。

他にも月と水の結びつきなど
月に関しては
いろいろ面白い話があるのだが
紙面が尽きたのでこの辺で
さらばでござる。

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ってことで
月とは地球の衛星という立ち位置だけではない。

月とは

わたしたちの心の何かを揺さぶる発動システム

でござる。

拙者、月をみながらぼーっとするのが好きでござるよ。

 


パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野裕子

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

ツクリビト株式会社 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)一般社団法人ビーイング・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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