其の佰伍 走るってなに?

イノベーションカードが知らせる

本日の斬り口:物語を記す 
ーーーー

走ると物語が
掛け算されると
自販機で
お金を入れ
ボタンを押したら
缶飲料が出てくることのごとく
すんなりと

走れメロス

が想起される。

太宰治先生の
名作でござるが、
物語そのものよりも、
拙者の場合、

こそこそ話の思い出

が走れメロスには
ついてまわる。

拙者が世を忍ぶ
仮の小学生のとき
走れメロスを
音読することがあった。

物語の締めくりを
思い出してほしい。

暴君ディオニスが
メロスとセリヌンティウスに

おまえらの
仲間にしてくれ

といい、群衆が
歓声を浴びているとき
少女がマントを

メロスに捧げた。
メロスは、
まごついた。

ってところで、
メロスが

まっぱだか

であることに
気づいて

ひどく赤面した。

と終わっている。

物語の途中で

ほとんど全裸体であった

という表記があるのだが、

ほとんど

から

まっぱだか

にいつなったのか、

ほとんど

とは何が残っていたのかと
同じ班の少年少女たちと
コソコソと話したのだ。

そんな思い出話は
どーでもいいっ。
でござるね。

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ただ単に

走る

というときはない。

走っている人や物には

目的

があるでござる。

メロスが
身代わりになった
友人の処刑に
間に合うことを
目的にしているように、

ジョギングする人には

ダイエット

とか

健康維持

という目的がある。

バスや電車、船にも

目的地

がある。

特に目的を持たない
自転車や車の旅
だとしても、

目的地を決めずに
旅をする

だったり

日本一周

という目的がある。

走ることの競技に
参加している人には

記録の向上
大会優勝

などの目的がある。

岩崎弥太郎だって

父親の投獄を
阻止するため

江戸から土佐まで
猛烈なスピードで
走った。

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食べ物だって

足がはやい

やつがいる。

傷みやすい

とか

すぐに売れてしまう

というイメージが

走る

と連結している。
この地球だって
走っていると
言えるかもしれない。

地球の自転速度は

時速1,700km

でござる。
めちゃくちゃ
走ってるぞ。地球。

新幹線を
引き合いにだすと、

最大280km

だから、
まったくもって
めちゃくちゃ
グルグル走っている。

拙者たちも
地球と一緒に
グルグル走っている。

自分は立ち止まっている

なんて、幻想で、
地球の生きとし生けるもの
古墳で埋まっているもの
地中深く化石となっているもの
微細なものから
大きなものまで

全員ランナー

なのでござるよ。

拙者たちは、
ランナーとして
この物質世界で
それぞれの物語を
走りきるでござる。

ーーーー
ってことで
走るとは、肉体機能による動作の一種ではない。

走るとは

命の運動エネルギー

でござる。

拙者、走るのが嫌いで、運動会の徒競走をバックれた経験があるでござるよ。

 

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パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野裕子

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

ツクリビト株式会社 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)一般社団法人ビーイング・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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