こんにちは。安田佳生のゲリラマーケティング。ナビゲーターの栃尾江美です。
えー……老後に自分が何か…何者かですね、あっ、あぁ、間違えた、何者かのまっ……いや、忘れちゃう前にやりたいことをやろうと思います。金子亜佑美ですっ。
かわいい(笑)
すいません(笑)
安田佳生です。なんか最近、老後のことばっかり言いますね。
いやぁ、ちょっと老後のことばっかり考えてますね。えーと、まあ、特に70代になって80代になったときに、自分が何者か忘れちゃう可能性がめちゃくちゃに高くって、そのときに後悔しないように、いま、どんどんやりたいことをやるのかなとは思ってます。
うん。
今日の質問も「老い」についてなんですけど。
今日の質問っていうか、テーマですよね。
テーマね、テーマ。
うん。うだうだのテーマ。
はい。
なんで、そもそも老いについて考えるようになったんですか?
仕事をですねぇ、まあ、ちょっと、介護職を始めまして。それで、おじいちゃんやおばあちゃんと関わる機会が断然増えたんですけれども。
なるほど。
そうなんです。その際に、やっぱり見ていると、忘れちゃうんですよね、自分が何者だったか。自分が起きた瞬間に、どんなやつだったかとか、名前とか、住んでる地域とかもそうですし、仕事には行くけど何時に起きればいいかなって夜中とかに質問されたりとか。そういうのを見てると、なんか切ないというかですね、「そうなる前に……」みたいな気持ちが強いです、いま。
ほお。ということは、介護してる相手の方が何者でもないように見えちゃうってことですね。
何者でもないように見えちゃうわけではないんですけど、忘れていかれている姿を見て、なんか、こう、どうもこっちはしてあげられないし、自分と重ね合わせてしまうことがどうしてもあるんですよね、そうなると。
まあ、でも、老いについて考えるのは、たぶん人間全員、年取り始めると考えるんでね。
うん、うんうん。
私はもう、両足がついに棺桶に入るだけっていう感じですけど(笑)
少しずつ死んでいくっていうことなんですね(笑)
いやいやいやいや、まあまあ。少しずつ、まあまあ、そうですね。
ただ、「元気なうちにこれをやっときゃよかった」みたいなの、よくあるじゃないですか。人生でやり残し感があるみたいな。
うん。
はいはい。まさにはいはい。
なんでそうなるのかっていうことを考えたときに、私はですね、「自分が何者なのか」なんていうことは、たぶん死んでもわかんない、いや、死んだらわかるかもしれないけど、死ぬまでわかんないんで。
はい(笑)
はい。
いちばん大事なのは、「今日生きたってことは、今日死んだってことなんだ」ってことを、ちゃんと、もっと自覚することだと思うんですよね。
なるほど。
はぇ~。1日リセット?
はい。どっかにゴールがあるわけじゃなくて、毎日死んでいく自分がいて、死んでいくっていうことを実感しながら「今日はつまんない死に方したなあ」っていうことをきちんと受け止めて生きていくというか死んでいくというか、それの積み重ねなんじゃないかって気がしますけどね。
うん。
ああ、そうか。そう思うと、「どういう死に方を今日はしようかな」ってたしかに考えることができるから、寝て過ごすみたいなことはなくなりそうですね(笑)
それもあっていいんじゃないですかね。
ああ、逆に?なるほど。
ちゃんとそれを受け止めるっていうことが大事ですよね。
あ~。
なるほど。
意味のある生き方しかしてこなかった人間なんて、僕はいないと思いますよ。
うん。
そうかー。
そういう「ただただ寝ちゃった」とか「ゲームしちゃった」とかっていうことも、また人生の一部なわけで、それをきちんと受け止めて、目をそらさずに生きていくというか死んでいくというか、それが唯一大事なことな気がするんです。
あ~。
うん。
みんな一緒ですよ。すごい偉い人でも、「なんのために生きてきたんだろうな」とかって絶対感じると思いますよ。
うん。
うんうん。それで、楽しくなのかどうなのかわかんないですけど、1日1日ちゃんと受け入れていれば、そこまで「あれしとけばよかった」とかいうことはないかもしれないし、思っても「べつにいいか」ってことなんですかね。
うん、いいんですよ。「つまんない1日を今日も終えてしまった」ということを積み重ねて70歳まで来て死んだらべつにそれでもいいし、それを振り返らずに70歳になって、いきなり70年分を振り返るから、すごいがくぜんとするんだと思うんですよね。
あ~、そういうことかあ。なんとなく理解しましたー。
すごい。理解が早い(笑)
いや、たぶん私が焦っていたのは、自分が急にいまの状態からパッと70歳になった、80歳になったときに、きっと後悔するなと思ったんですけど、ひとつひとつを受け止めることで、たしかに………「これでいいんだ」って思えたら、結構毎日ハッピーですね。と、いま思いました(笑)
お~。
そういうことをきちんと、なんていうんでしょう、「このまま老いていっていいんだろうか?」って考えて生きてるっていうこと自体が、一生懸命生きてるんじゃないですか。
なるほどぉ。
ほんとですねぇ。
うん。そう思いますけど。
常に老いていくところの、自分の未来みたいな人と触れ合ってるっていうのは、すごいいいことですよね。意識するから。
あ~そう。ほんとそうですよ。いまの仕事がなかったら、なんか、こう、後悔しながら生きていたような気もしますし。
後悔したことがないっていうような、というか、むしろそんなこと考えずに、振り返ったりせずに、ひたすら、がむしゃら生きてるような人っているじゃないですか。
うん。
一方で、「俺ははたして生きてる意味あるんだろうか?」って思ってるような、悩んで生きてる人がいて、僕はどちらかというと、自分の生きてることとか命とかを悩んで生きてる人のほうが、ちゃんと生きてるように見えるんですね。
おー。
で、あんまり悩みもなく、日々よく寝れて、「そんなこと考えてる暇があったら仕事するよ、俺は」みたいな人って、「この人ほんとに生きてんのかな?」っていうふうに見えますけどね。
ふーん。
あぁ。
だから、金子さんはしっかり生きてるように見えますよ、僕には。
えーっ、ああ、ありがとうございますぅ(笑)。なんで、さっき江美さんはかわいく首をかしげたんですか?
なんのときだっけ?あ、「後悔しないみたいな人がいるじゃないですか」って言われて、「いるかな??」って思ったから(笑)。私のまわりではあんまり知らないので。
ああ。
いますいます、超ポジティブな人って意味で。まあ、それもまた楽しい人生だと思うんで、ぜんぜん僕は否定しないんですよ。
はいはい。
うんうん。
なんでしょう、「趣味はゴルフと仕事」みたいなことで、「会社の売上が伸びてればハッピー」みたいな、べつにその人生を僕は否定しませんけど、ただ、まじめに生きてんのはどっちかって言われたら、悩みながら生きてる人のほうが、個人的にそういう生き方のほうが好きですね、僕は。くよくよしつつ、「でも、もうちょっと、のほほんと生きたいよな」なんて思いながらも、やっぱり悔やんじゃったりとか落ち込んだりというのが人生の醍醐味なわけで。
あぁ~。
ジェットコースターだって、上りっぱなしじゃつまんないわけですよ。
はい。
だから、そういうのがいいんじゃないですか。やっぱ「くよくよ」は必要ですよ、よい人生に。
たしかに、うん。
おぉ。
映画の主人公でくよくよしないやつ、いないじゃないですか。
(笑)
面白くないですよね、そしたら(笑)
面白くないじゃないですか。
はい(笑)
完全無欠の人とか超ポジティブな人とかが、そのまんま終わっていくドラマなんて誰が見るの?って感じなんで。
ONE PIECEのルフィーとかは、くよくよしないんじゃないですか?
くよくよしなさそうですねえ(笑)
あ、ONE PIECEは読んでないんですか?安田さんは。
読んでます。
読んでます?(笑)
(笑)
いやぁ、あれはマンガだからじゃないでしょうかね。
映画じゃないから?(笑)そうなんだ。
(笑)
手が伸びちゃいますし。
そうですね。なるほど。
でも、いろいろあるんじゃないですか。勝てなかったりとか、仲間が死んじゃったりとかいうのを乗り越えているドラマがあるんじゃないでしょうかね。
ああ、そうかそうか。
たしかにたしかに、はいはい。「悔しい」みたいなね。
栃尾さんには、一切悩みもないルフィーみたいに見えるかもしれませんが。
誰がですか?
栃尾さんからはルフィーが。
あ、ルフィーをね。はいはいはいはい。私はあんまり読んでないんですけど、実は。
読んでないのにそんな悪口を言って。
悪口じゃないですよべつに(笑)
言ってない言ってない(笑)
言ってない言ってない。心外です、これ(笑)
じゃあ最後に、栃尾先生に「老い」についてまとめて……
あ、いいですか?
老い?老いからちょっと違う話になっておりましたけれども、1日1日生きた分、1日死んだということを実感していくことと、くよくよするのが人生だっていうことですかね。
……はい。
はい。
(笑)
ということで、くよくよ生きていきましょう。ね。
はい(笑)
わかりましたー。
はい。本日は以上です。ありがとうございました。
ありがとうございましたー。
ありがとうございましたー。
*本ぺージは、2021年4月13日、ポッドキャスト「安田佳生のゲリラマーケティング」において配信された内容です。音声はこちらから
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