第351回 国民はどちらに味方するのか

この記事について 税金や、助成金、労働法など。法律や規制は、いつの間にか変わっていきます。でもそれは社会的要請などではないのです。そこには明確な意図があります。誰が、どのような意図を持って、ルールを書き換えようとしているのか。意図を読み解けば、未来が見えてきます。

第351回「国民はどちらに味方するのか」


安田

高市さんが総理大臣になりました。これからどうなっていくんでしょうか。

久野

まずは働きたい改革ですよね。

安田

働き方改革じゃなく働きたい改革。

久野

なかなか言えないですよ、こんなこと。

安田

言っただけで炎上しそうですもんね。オールドメディアと言われる人たちは、すぐ一部だけを切り取っちゃうし。

久野

働けない人を無理やり働かすのではなく、働きたい人が働けるようにする。ここを正しく伝えてほしいですよ。

安田

言っていることは何一つ間違っていないので。「もっと働きたい」って人もたくさんいますからね。

久野

そうなんですよ。でもこれを言っちゃうと炎上する。おかしな世の中ですよ。

安田

そもそもなぜ「働く時間の上限を他人に決められなくちゃいけないんだ」って感じ。

久野

かつては「断れない」という環境だったから。転職って日本ではネガティブなイメージだったので。今は状況が変わって転職が活性化してるから、いいタイミングですよ。

安田

嫌だったら辞めればいいだけですもんね。

久野

そうなんですよ。今までは嫌でも我慢するしかなかったので。

安田

つまり労働時間を国が決めていたのは「選択肢がなかったから」ってことですね。

久野

そうです。より自由になった今、勤務時間が長い会社を選ぶことも出来るし、短い会社を選ぶことも出来る。

安田

長時間労働が嫌だったら転職すりゃいいし。もっと働いてもっと稼ぎたい人は働ける会社に移ればいいし。

久野

企業もそうやってはっきり差別化していけばいいんですよ。

安田

長距離トラックの運転手さんも、昔みたいに稼げなくなって成り手がいなくなってます。

久野

そうなんですよ。

安田

高市さんが総理になったらどんどん変わっていきますか?

久野

そんな気がしますね。連立なのはちょっと残念ですけど。行動力があるから自分で決められる体制だったら早かったと思う。

安田

高市さん腹を括っているように見えるので、「法案が成立しない」という理由で解散しちゃうんじゃないですか。

久野

可能性はありますよね。

安田

単に人気に便乗した選挙はやらないと思いますけど。「私はこの政策を進めたいんだけど、今のままでは出来ない」って訴えて。小泉さんの時の郵政民営化みたいな感じ。

久野

確かに今の流れだったら勝つでしょうね。高市さんはすごくはっきり言うし。今まであんまりはっきり言わない人だったから。

安田

オールドメディアは批判的ですがネットでの評判はいいですよね。

久野

はい。労働時間とか解雇規制とかアンタッチャブルなところにも踏み込んでいくかもしれない。そこは結構楽しみです。

安田

社会保険料も減らしていく流れじゃないですか。手取りを増やすと言ってるので。これはどう思いますか。

久野

すごく無駄なことも多いし。ただ社会保険料を減らすってことは、逆に医療改革も進めなきゃいけなかったりする。

安田

そこはセットですよね。

久野

今までアンタッチャブルなところに突っ込まなきゃいけないから、みんなやりたくなかったんですけど。覚悟を持ってやってるから凄いですよ。

安田

短期の収支バランスより長期の成長を優先すると言ってます。国民の手取りを増やして、儲かる事業に投資して、国全体のGDP増やす。結果的に税収は増えるという。

久野

そもそもインフレで税収が増えてますからね。とんでもなく。

安田

そうですよね。

久野

海外ではインフレになると調整するんですよ。所得税も取り過ぎになっちゃうので本当は調整しなくちゃいけない。でも日本は全然調整していない。

安田

日本は負債が多いからって言われますけど。高市さんは国債をどんどん刷って赤字でもやるってことですよね。経済改革を。

久野

やるんでしょう。そんな気がします。

安田

そもそも赤字国債を発行し続けているわけで。どんなに切り詰めても0になることはないですもんね。収入を増やしていかない限り解決しない。

久野

そうですね。そのためにはどこかで投資しなきゃいけない。それに国って寿命が決まっているわけじゃないから。

安田

確かに。100年計画でもいいわけですよね。

久野

ずっと生きてるって考えたら別に借金も大したことない。

安田

会社もキャッシュがあれば赤字でも潰れないですから。そもそも支出を抑えてもずっと赤字なわけで。減税して、新たな投資もして、経済が回っていけばどこかで回収できますよね。

久野

そう思います。結局、覚悟がなかったらからずっとみんなやれなかっただけで。ぜひ頑張ってほしいです。

安田

これが実現したら画期的ですよね。税率を下げる代わりに収入を2倍にして。結果的に税収も増やして。

久野

高市さんは自分のことを守っていないからいいですよ。

安田

最終的には国民を味方につけられるかどうかだと思うんです。SNSもやり始めてますけど「私はこう考えてる」ってことを国民に発信して、賛同を得て、ガンガン進めてほしい。反対勢力が出てきたら解散して。

久野

そうなったら野党は苦しいでしょうね。せっかく崩れかけたところに救世主のように現れて。

安田

野党は反対ばっかりじゃないですか。与党になりたいだけというか。その後の国家運営のことなんて考えてない感じ。それが国民にバレちゃってますよ。

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久野勝也 (くの まさや) 社会保険労務士法人とうかい 代表 人事労務の専門家として、未来の組織を中小企業経営者と一緒に描き成長を支援している。拠点は愛知県名古屋市。 事務所HP https://www.tokai-sr.jp/  

安田佳生 (やすだ よしお) 1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。

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