このコラムについて
小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?
と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。
「1万円もする『お尻のまくら』?!コミュニティーパワーを活用した小さなブルーオーシャン」
「寝具メーカー西川が開発した『お尻のまくら』が1万円もするのに2万個以上も売れた!」
日本の成人が平日に
座っている時間をご存知でですか?
以前発表された研究機関の調査では、
日本の成人が平日座っている時間は、
420分。すなわち7時間。
これは世界20カ国中もっとも長く、
「座りすぎ」だそうで、不健康らしいです。
特に新型コロナの流行によって、
在宅ワークが定着したいま、
座って仕事をする人が増加したので
ないでしょうか?
寝具メーカーとして有名な西川株式会社。
同社が開発販売した、
「お尻のまくら Keeps クッション」
をご存知ですか?
ちなみに、わたしは知りませんでした。
この商品を知って、
1万1000円という価格にも関わらず、
販売して1年未満で2万個も売れた
と聞いて、さらに驚きました。
一体、どんなカラクリがあったのでしょうか?
Stuart GreenによるPixabayからの画像
同社は、21年2月に「みんなの眠ラボ」という
コミュニティを開設しています。
寝具メーカーですから、
「睡眠」というテーマにフォーカスし、
より質の高い睡眠アドバイスや、
読者からの質問に答えるコーナーが
人気らしいです。
登録会員数は約8200人。
ユーザーは30~40代の女性が中心。
このユーザーに対して
アンケートを行なった結果として、
クッションに対して求めているのが、
腰痛改善や姿勢維持ができて、
どこでも使えるというのがポイントだと
わかり、発案から製品化までに
2年の歳月をかけて完成させたそうです。
販売の際には、
モニターの体験談や実験データ等を
駆使したそうです。
こうした内容を分析してみると、
・「睡眠」をテーマにしたターゲティング
・コミュニティによるファン化
・会員たちの体験談や口コミを活用
・同社の寝具技術を、クッションに活用
といったことが見て取れます。
情報が氾濫する現代社会において、
消費者は正しい情報を見つけることが
ますます難しくなっています。
特に高機能・高単価な商品は、
価格競争において不利な立場に
立たされることが多いです。
同社は自社商品の付加価値を伝えるために、
マス広告だけでなくコミュニティーづくりを
取り入れています。
こうしたコミュニティーパワーは、
中小企業も大企業に負けない差別化を
図ることができるのではないでしょうか?
今回は、コミュニティーパワーを
上手に活かした小さなブルーオーシャンでした。
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西川株式会社
東京都中央区日本橋
https://www.nishikawa1566.com/
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