10%の努力

こんなことを言うと怒られるかもしれないが、
ビジネスの世界はとても甘い。
誰でも食っていける世界である。
たとえば野球選手で食べていくには、
甲子園に出る程度では不可能だ。

高校野球で飛び抜けた活躍をし、
プロ球団からスカウトを受け、
プロのハイレベルな競争で一軍枠を勝ち取って、
さらにそのポジションを守り続けなくてはならない。
途中でコンディションを崩したり、怪我をしただけで、
別の選手にポジションを奪われてしまう。

これは野球選手に限った話ではない。
プロのミュージシャンも、プロのお笑い芸人も、
プロの俳優やファッションモデルも、
食べていくために途轍もない競争を
勝ち抜いているのである。

それに比べてプロのビジネスマンはどうだろう。
甲子園に出るぐらいの努力をすれば
ビジネスの世界では余裕で食べていける。
いや、そんなレベルは必要ない。
そこそこ強いチームのレギュラークラスなら、
問題なく食べていけるだろう。

世の中を見回してみればそれは明白である。
プロスポーツ選手やプロミュージシャンに
なる人に比べて、プロビジネスマン(いわゆる会社員)
になる人のいかに多いことか。
プロのレベルがとてつもなく低い分野。
それがビジネスの世界なのである。

もちろんその中にはレベル差がある。
高給を稼ぎ続ける人と、普通に生活できる人、
なんとか食える程度の人。
ではその割合はどれくらいだろうか。
私の見立ては1:7:2ぐらいであるが、
いずれこれが1:9になるだろう。
中間層と最下層がひとつになっていくのである。

たくさん稼ぐ人と、あまり稼げない人。
全てのビジネスマンがいずれこの二極化を迫られる。
では、どうやったらたくさん稼ぐ人になれるのか。
答えは簡単である。どんな地域でも、
どんな業界でも、どんな会社でもいい。
所属する組織の上位10%に入ること。
これが稼げる人の条件となる。

上位10%?
10人にひとり?
そんな熾烈な争いに勝てるのは、
ほんの一握りの才能ある人だけだ。
普通の人には絶対に無理だ。
そう思われるだろうか。

ビジネスの世界は野球好き
音楽好きの素人集団みたいなものだ。
野球を始めたばかりの人もいるし、
カラオケで熱唱するだけの素人もいる。
その中で上位10%になればいい。
ほとんどの人は何も考えていないし、
大した努力もしていない。

断言してもいい。
日々考え、工夫し、仕事をする。
たったこれだけのことを続けるだけで、
間違いなく上位10%の人材になれる。
稼げるビジネスマンになるのは簡単なのである。

 

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