労働人口は確実に減っていく。高齢者の割合はどんどん高くなる。国を支えるべき労働者は増税と社会保険料の高負担を強いられる。国力が落ち、円安になり、輸入に頼る日本経済は物価高が続く。国民はどんどん貧しくなっていく。やるべきは減税なのか。だが財源はどうするのか。この国の未来は明るくない。
政治家が景気をどうこう出来たのは過去の話である。人口が増え続け、安価で質の高い労働力を抱える日本だからこそ打つ手があった。インフラを整備し、金利とお金の総量をコントロールし、景気を上げ下げすることが出来た。もちろん政治家にもやるべきことはある。だがこの国を豊かにする力はもうない。
どんどん人口が減る国において、どうやって経済を維持していくのか。豊かさを保っていくのか。考えられる答えはひとつしかない。多く働くのではなく、賢く働くのである。「もっと働いて、もっと収入を増やす」というやり方では絶対に解決しない。もっと短い時間で、劇的に収入を増やしていくのだ。
少なくとも今の2〜3倍に。出来れば4〜5倍に。それが実現できるのは政治家ではなく経営者だけ。もっと劇的に儲かる商売を考え、社員の給料をどんどん増やし、優秀な人材が集まることによって、さらに儲かる商売へと発展させていく。人口が減り続ける国で豊かさを維持する方法はこれ以外にない。
日本人の平均年収は先進国で最下位になりつつある。労働量に頼って利益を出してきた結果がこれなのである。先進国上位の平均年収が1000万円を超えつつある中で日本は400万円程度。手取り額は更に悲惨な状態である。日本人はそれほどまでに仕事ができないのだろうか。私にはそうは思えない。
基礎教育をきちんと受けた勤勉な人たち。それを生かせないのは経営者の責任である。昔ながらの事業にしがみつき、コストダウンばかり繰り返し、社員の給料を劇的に上げるという目標を掲げすらしなかった。その結果が現在の日本人の平均年収なのである。今からでも遅くない。もっと儲かる商売をしよう。
日本人平均年収1000万円。これは経営者が本気になれば実現できる未来である。年収1000万円なら現在の税金と社会保険料も維持できる。手取りは爆発的に増える。経済も活性化する。会社は儲かる。経営者も潤う。良いことばかりではないか。すべては経営者の決意にかかっているのである。
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