【大手の作法/017】 観察眼を磨け

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法:観察眼を磨け

前回、大手企業で働く方々の“漠然とした不安”について考えましたが、具体的には以下のような “悩み・不満”が転職サイトなどでは紹介されています。
・転勤が多い
・優秀なライバルが多い
・面倒なことが多い
・制度・システムが固定されている
・古臭い風土が残っている
これらは私が新入社員だった25年前の時代からほとんど変わっていない大手で働く方々の悩みの種です。

大手のような大規模な組織体では全世界・全国規模で支社・支店があり、当然ですが転勤などは必須であり、多くの仲間・同僚は出世という道においてはライバルと同義でもあります。また、組合活動、会社行事、社会貢献活動などの時間外の(煩わしい)活動が生じることも必須。他にも(面倒くさい)派閥争いや上司を立てまくらないといけないような付き合いなどもいまだ存在している組織もありますし、変えることの困難な(古臭い)「これまでの仕事のやり方・システム・風土」なども存在しているようなのです。。。

そんな組織環境にいることに悩みや不満・不安を抱いているのですが、それでも「辞めたくても辞められない」という人が多いのです。。大手組織に所属しているが故に「高い報酬」「手厚い福利厚生」「資本優位による安定性」などを考え、どうしても決断できないという状況を作り出しているのではないかと感じます。

→次頁は「一方、中小企業で働く方々の悩み・不満は?」

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