其の九 贈り物ってなに?

パンダ侍が斬る 

 安田からの紹介。「パンダ侍とは?」 

女性と出会うことは稀有な私ですが、こんな面白い人がいたのか!と初対面で衝撃を受けた女性。それがパンダ侍の小野ゆうこさんです。ものの見方が面白い、表現の仕方が面白い、そして彼女が作った「イノベーションカード」がこれまた面白い。ということでイノベーションカードを使ったコンテンツを書いてください!とお願いしました。(イノベーションカードとは?

 のコンテンツについて 

このコンテンツはその日のお題から始まります。たとえば「めがね」というお題に対してパンダ侍さんが「イノベーションカード」を一枚引く。するとそこには「違う場所に置いてみる」というメッセージが。「めがね×違う場所に置いてみる」というテーマでパンダ侍があなたの先入観と思考を斬りまくります。

本日のそもそも:贈り物ってなに?

お母さんの誕生日プレゼント
何がいいかなー。
去年は、何にしたんだっけ?
ふ~。

と、◯ンタで
姉妹とおぼしき
女の子が2人。

去年は、パン教室で
使ってもらえる
エプロンだよ。

とスマホを叩きながら
妹がさっくり応対。

小学校のときは
肩たたき券とかで
楽だったなー。ふ~。

そーだねー。

勝手ながら
姉妹がため息ついちゃう
プレゼントのそもそも、

パンダ侍、
ふんわりズバッ!と
斬らせていただきます。
ズタタタタたっ←チ◯ンを急いで持ち帰り中。

イノベーションカードが知らせる
本日の斬り口:そこが本当にゴール?
ーーーー

そこが本当にゴール?

おおおおおっ!
ついに出た!!!
イノベーションカードの中でも
拙者のお気に入りでござる。

プレゼント。
日本語にすると
贈り物。

これらの行為は

物の受け渡し

がゴールなのだろうか。

誕生日
お中元
お歳暮
年始挨拶
七五三
成人式
結婚祝い
金婚式
銀婚式
出産祝い
お見舞い
入学・卒業
就職・退職
返礼品
母の日
父の日
喜寿・米寿
結婚記念日とか
バレンタイン
ホワイトデー
クリスマスなど
贈り物タイミングの
列挙だけでコラムが
終わってしまうほど
いろいろある。

ーーーー
これらのリストを
ざざざっーとみると

消費せよ

というマーケティングと
結びついているようで

踊らされてる

感じがするが、
人の温かみや
義理人情のやり取りなら
踊らされてもいいやね。

義理だろうが、
面倒くさかろうが、
自分以外の何かのことを
考えて、行動に移すんだから。

って、物品のやり取りが
贈り物のゴールなのだろうか。
ってことを考えてんだった。

ーーーー
拙者、人間界の
お作法のいろいろに
なかなかなじめず、
ぼーっと
ひとりで空を
眺めていたときがあった。

そんな拙者の様子を
心配した大人たちが
どうにかせにゃならん

と押しの一手を
繰り出そうと
話し合いが持たれたとき、

長老のひとりが

そっとしといた方がいい

と、大人たちを
鎮めてくれた。

ってことがあった。

拙者は、自分のことで
そういう話し合いが
なされたことも、

長老の一言で、
そっと見守られていたことも
全く知らなかった。

ーーーー
拙者も成長し、
人間界との折り合いをつけ
スキップしながら
世を渡れるようになったころ、

長老のお葬式に
参列した。

その席で、重鎮が

あのとき、
長老がみんなを
説得したんだよ

と教えてくれた。

このとき、
初めて、拙者は
大きな贈り物を
受け取っていたことに
気づいた。

ーーーー
贈り物とは
思いを交換するために、
物品に象られ、
その場で成立する交流ではない。

そもそも贈り物とは

人生に遅れて届く何か

でござる。

拙者は、いまでもぼーっとするでござるよ。さらば!


パンダ侍のプロフィール

あまりの弱さに
天敵に追われ、
争いを避けて、
しぶしぶ笹を食べ始める。
しだいに美味しく
感じれらるようになり、
肉食であるにもかかわらず、
肉をまずく感じるようになった
熊を先祖に持つ。

育ての先生の
気まぐれから、

こやつは笹薮から
世間に出してみよう

ということで、
草むらを転がり、
川のせせらぎをまたぎ、
欄干をスキップして、
東京に生息。

ある日、笹かまを食べ、

こ、これは笹ではない

と、その驚きで、ほっぺが落ち、
その衝撃で震えがとまらなくなり、
その震えから膝ががくっと落ちた、
その瞬間、

本質を見定めよ。

と天啓をうける。

それ以来、
本人の意思とは関係なく
白いしっぽが
陰陽太極図となり
白黒混ざり合う世の中で、
そもそもを斬ることになる。

腰に非常食の竹笹を
さしていたところ、

侍だったんですねー。

と、たまたま勘違いされ、
パンダ侍と
呼ばれるようになり、
現在に至る。

 

 

生息地:世田谷区界隈ときどき旅
職業:パンダ侍
特技:白黒和合流そもそも斬
苦手:常識、規則、喧騒、争い
好物:笹かま
信条:昼寝と愉快を選ぶ

執筆者:小野ゆうこ

食べること、人間観察、木彫を修行とし、
愛と誠と調和、そしてユーモアを信条とし、
対話によって内発と創発を起こす現場づくりを得意とし、
中小企業の理念づくりやブランディング、新規事業開発を通じた組織変容、
また、経営者の自己変容セッションを生業にしている。
日本大学大学院藝術学研究科修士課程修了後、
企画・コンテンツ開発会社で企画ディレクションを経験後、2006年、株式会社つくるひとを創業。
売上高2億~7,700億円規模の組織、業種業態を問わず、創業以来780を超えるプロジェクトを経験。
10年間でのべ3万人の現場会議を中心に据え、対話型の課題解決に関わる。
現場プロジェクトメンバーの個人成長と集団組織の変容を
常に後押しするプロジェクト型のコンサルティングスタイルを貫き、「考え方」や「対話デザイン」を修得してもらいながら、実際の課題解決をすすめる。
幼いときは宇宙人、変人と、揶揄され、学校社会になじめないまま成長したが、実社会では「変人視点」が求められることが増え続け、重宝されている。

株式会社つくるひと 代表取締役
デキル。株式会社 代表取締役
一社)ブランド・バリュー協会 理事/マスターコンサルタント

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