【読むPodcast | マネトレ79-後半】「税理士の出番と役割」第198回

年商800万で法人化した方からのご質問に答える後半。「税理士さんの顧問料、記帳代行費などが高すぎて…」とのこと。税理士に依頼する理由は?税理士に求めることは何?改めて問い直してみましょう。(音声はこちらから。)
大久保

顧問として何をしてるかわかんない人に、なんでお金を払うのかがよくわからないんだけど(笑)

円道
そこなんですよね(笑)。いや、これ、でも、ほんと共通の話な気がする。
大久保

そうだよ、たしかに。どこでも結構聞くよね。

円道
はい。
大久保

「税理士に不満があって」って言って「何がどう不満なんですか?」って言うと、「いや、なんかカタい」とか。

円道

「何もしてくれない」って言うしかない。そうだ、カタい弊害は大久保先生の責任あると思いますよ。「こんな税理士いるのか」問題があって。

大久保

(笑)。「カタくていいんじゃないですか」って言うときあるもんね。申告する分にはカタくていい部分もあるよ。

円道
そうですね。
大久保
それはうまくセカンドオピニオンを使ったりとかしながらやっていけばいいだけで。なんか……うーん、どうなんだろうなぁ。
円道
何か考える指標の軸をください。
大久保

特にいまはスモールビジネスが多いから、その観点でいうと、「ほんとにいるのか?」から考えたほうがいいと思うんだよね。

円道

なるほど。

大久保

何が自分にその能力がなくてできないのかっていう問題があるじゃん。

円道
そもそも?
大久保
うん。個人だったらマジで、それこそクラウドワークスとかに出しちゃえば、できるオバサンいるっしょ。あ、オバサンかオジサンか知らないけどさ(笑)。安くやってくれるんじゃないの。
円道
たしかに。
大久保
で、決算もやってもらう……あ、決算はいいのか、税金計算はしちゃいけないから。
円道
なるほど。
大久保

結局、法人だと最後は税理士に頼まなきゃいけないような方向性になってるんだろうから、コストを下げたいんだったらたぶんそういう形。で、決算書はそういうので仕上げてもらって、最後は税理士さんにやって、「いくらでやってくれんの?安くやって」みたいな話はあると思うんだよね。それから、法人つくるといろんな、納期特例、源泉とか、いろいろ余計な訳わかんないもんがあるから、そういうのがたぶん顧問料なんだろうね。

円道

たしかにね。ちょっとわかんなくて聞いたり、「この書類どうすればいいんですか?」みたいなやつですね。

大久保

そうそう。それがいわゆる税務顧問料だと思うんだよね。結局、だから、もう一歩進んだ提案がないとかっていうのは、はたして料金に含まれてるのかどうかっていうのを、正直、金額にもよるけど、そこに乗ってるのか乗ってないのかで、「財務のコンサル的なことをしてくれない」って言うけど、「そんな契約はしてないじゃん」っていう。「期限に遅れないように」とか、そういうのをやってくれる人だっていう認識で顧問料を払ってるんだったら、それは求めちゃいけないよねって思うんだよね。

円道

そうっすね。

大久保

逆にいったら、そこまで求めるんなら、それに見合った顧問料の提案もあるだろうし、そこを納得してるんなら「じゃあ何してくれるか」っていうことで……提案書とかもないじゃん、税務顧問って。

円道

ない。

大久保
で、俺らはつくってるんだけど、あんま見てくれないんだよな(笑)
円道
そっちの問題か。
大久保

いやいや、普通はつくってないよ。

円道
あ、そうなんですね。
大久保

だって、なんとなく税務顧問じゃん。税理士側もなんとなくじゃん。帳簿つくってあげて、申告してあげて、っていうのがなんとなく普通にやってるモデルだから。なんていうか、ほんとはもっと細かくしなきゃいけないんだろうけど、「ここまでやったらどう」とか。「できてます」って言ってグッチャグチャなときとか、どうしてやろうかと思うもんね。

円道
(笑)
大久保
そしたら「料金ぜんぜん違うんですけど」みたいな、「ぜんぜんできてないんですけど、あなた」みたいな。
円道
なるほどな。
大久保

お互いにそこの言語化は必要だと思うよね、だから。比べるにも価格だけじゃなくて、税務顧問の内容だよね。

円道

ここって、でも、会社やってる側からするとわかんないですもん。ブラックボックスの究極みたいな世界じゃないですか。

大久保
ああ。だから、まあ、そこを業界としてもちゃんとね、「銀行のアドバイスします」とか「銀行の紹介します」とかっていう……俺らは書いてるけど。
円道

なるほど。たしかに書いてるのを見たことありますね。

大久保

「だから顧問料高いよ」っていう、「だから戦うよ」っていう話なんで。

円道
でも、そういうプランであれば、逆にいうと、いまのこの方のフェーズとか求めてることとしては、いらないかもしれないですもんね。
大久保
そうそう、いらないんだよね。それを「なんで見てくれない!」って言われちゃっても困っちゃう、っていう問題も実はあったりして。
円道

ですよね。これって、じゃあ、この方は「そそのかされて」っておっしゃってますけど……

大久保
まず、記帳代行をクラウドワークスか何かにしたら?
円道
まずね。
大久保
したら1万円でやってくれんじゃないの。
円道
あ、なるほどね。顧問料だけ?
大久保
800万だと消費税がないじゃん、1,000万以下だと。
円道
ポイントはそこ?
大久保

消費税あると、ちょっと面倒くせーなって感じがするよね。

円道
ちょっと待って。そのへんもよくわかんないんですよね。そんな違うんですか?
大久保

仕訳1個1個に「消費税がどうなってるか」って考えなきゃいけないじゃん。

円道

ああ。

大久保
テキトーに打ってると結構間違えてっから。まあ、「間違ってもいいよ」っていう人はいいんじゃない。
円道
8パー10パーとかも出てきちゃったから。
大久保
8パー10パー出てきたから、関係ある職種だったりとかって……まあ、外食の仕訳がなにせ大変だったもんね。
円道
ああ、大変そう。
大久保

いや、ほんとにやめてほしい、軽減税率。でも、消費税は下げてほしいけどさ、あれのせいで相当手間が増えてるから。

円道
なるほど。
大久保

まあ、一概に記帳の入力がそんなに価値がないとも言わないんで。ただ、年商800万だったらべつにいいんじゃない、ざっくりで。……ざっくりっていうか(笑)

円道

かといって、「年商いくらからだったら法人化して、ちゃんと記帳代行とか頼んでいいんじゃない?」っていう指標もべつにあるわけではないですよね。

大久保
そうねぇ。
円道
なんとなくだとどうですか?なんとなーくだと。
大久保
え?
円道
肌感。
大久保
肌感?……いや、でもねぇ、年商が低いほうがね、申し訳ないけど、たぶん頼まなきゃいけない感じなんだと思う。忙しいし。
円道
ああ。そういうことね。
大久保
そういうとこって経理とか雇えないからさ。
円道
逆にね。
大久保
うん。難しいね、このへんは。
円道
いや、結局、だから、こうやってみんな苦しむんすよねぇ、ここ。
大久保
(笑)。だから文書化してね、内容を。
円道
求めることと?
大久保

ちゃんと納得して、それでやるしかないんじゃない?

円道
うん。でも、頼むこちら側も、ちゃんと税理士の先生が何をしてるのかとか、それを知らないこっちの問題がありますもんね。それはほんとそう思います。
大久保
だって、ぶっちゃけさ、調べて自分でできるんならいいんだよ。税理士に頼まなくて。
円道
じゃあ、というわけで……
大久保
しょうがないよ、利権なんだよこれは(笑)
円道
ちょっと待ってください。いきなり権利振り回す?(笑)
大久保

え?まあ、利権だから仕方ない(笑)

円道

出た、バッジ。

大久保
(笑)
円道
というわけで、今日のあたりはここで終わりたいと思います。大久保先生、ありがとうございました。
大久保
ありがとうございまーす。

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