このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/ キングの教え
某大手さんでの営業研修後の懇親会での出来事。
営業部門の若手からベテラン。課長や部長まで総勢30名程度が集う場でしたが、高松は少し遅れての途中参加でした。
到着すると、場は盛り上がっており、ワイガヤな雰囲気でしたが、
「昨年は予算達成できなかったから、今年はなんとしても達成するぞ!」の課長のかけ声に、
「でも、なかなか厳しいですよね、、」
「そもそも目標数字って、何を基準に決めているのですか?」
「毎年、毎年、10%アップを目指せ!って言うじゃないですか、、」
なんて本音の愚痴もチラホラ。
そんな中、酒が進んだとみられるAさん(10年目)が、次期エースの呼び声高いTさん(6年目)に対して「お前、昨年は全然だったよな。めちゃくちゃ期待していたのに、2%足りない未達ってさ。残念だったよ」とやや絡み酒っぽいご様子。
悔しそうな表情のTさんは、
「すみませんでした」と、面倒くさそうにも聞こえる声で返していましたが、
ふと、隣に座っていたベテランの大先輩が、
「Tくん。良かったやん。みんなに期待され、失敗を責められるっていうのは、エースとして認められた証拠や」
「みんな、エースには『決めて当然』っていうプレッシャーをかけてくるもんなんよ。俺の世代のエースもそう言うてたで」
と、投げかけ、そのまま席を外しました。
さり気ないメッセージに「素敵な方ですね」と高松が部長に伝えると、
「アイツ、僕の同期なんですけど、めっちゃ良いヤツなんです」と。
「ということは、部長が『世代のエース』ってことですね!カッコいいメッセージですね!」とはしゃぐ高松に、
「いえ。。 “キングカズ”が“城に言った言葉”です。。僕ら、カズと同年代で、アイツめちゃくちゃ憧れていて、何度も聞かされているんですよww」
さすがはキング!
グッとくるメッセージです笑