第69回「この形状とこの材料。だから生まれる小さなブルーオーシャン」

このコラムについて

小さなブルーオーシャン?
何だかよく分からないよ。ホントにそんなので商売が成り立つの?

と思っている方は多いのではないでしょうか。何を隠そう私もそのひとりでした。私は人一倍疑り深い人間なのです。そこで・・・私は徹底的に調べてみることにしました。小さなブルーオーシャンなんて本当にあるのか。どこに行けば見られるのか。どんな業種なら可能なのか。本当に儲かっているのか。小さなブルーオーシャン探求の中で私が見つけた答えらしきもの。それはきっとみなさんにとっても「何かのヒント」になるはずです。

「この形状とこの材料。だから生まれる小さなブルーオーシャン」


「希少な素材と職人技からなるデザインと実用性」

櫛(くし)、英語ですとコーム (comb)。

ご存知の通り、髪を梳(と)いて
髪型を整えるものですね。

髪に飾ったりする道具でもあるんですね。

さて皆さんはどんな櫛をお使いでしょうか?
木の櫛?プラスチックの櫛?
そもそも櫛は使わない、あるいはブラシ?
いずれにせよ、今回の櫛は、
スペシャルな櫛です。
その名も「ひねり髪すき」

全体にひねりを加えたような曲線をもつ櫛です。
通常の櫛は直線状ですね。
頭は丸いのに、なぜ櫛は直線なのでしょう?

この「ひねり髪すき」は曲線の形状をもつことで
刃先が頭皮にぴったりとフィットするそうで、
頭皮への肌触りの心地良さは格別のようです。

『頭皮全体が心地よくマッサージされるようだ』

だそうです。
櫛ですから細い切り込み(歯)があります。
ひねりを加えたような曲線を作るためには、
職人さんの地道な手作業が目に浮かびます。

もう一つ、この歯は折れやすいという
デメリットがあります。
試行錯誤の上たどり着いたのは、
日本で一番堅い木と言われる、
斧折樺(おのおれかんば)を使うこと。

アートフォルムホームページからの画像

東北でとれる木材で、その名の通り、
斧が折れるほどに堅いことから、
その名が付いています。
過酷な環境に生きるため
年に0.2mmしか太くならず、
現在ではほとんど採れない
大変に希少価値の高い木だそうです。

この「ひねり櫛」は、
この素材とこの形状、
そしてこの形状を作ることができる
職人がいないとできない代物。
当然、デザイン性が高く評価され、
2013年にグッドデザイン賞を受賞、
ニューヨークのMAD(ミュージアム・オブ・アーツ・アンド・デザイン)
にも展示されたそうです。

櫛はこういうもの、
素材はこうあるべき、
といった固定概念を捨てたからこそ、
出来上がった逸品なのかもしれません。

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アートフォルム有限会社
秋田県鹿角市十和田大湯字扇ノ平49番地3
URL  http://store.artform.jp
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佐藤 洋介(さとう ようすけ)
株式会社グロウスブレイン 代表取締役

大学(日本史専攻)を卒業後、人材コンサルティング会社に16年間勤務。ソフトウェア開発会社、採用業務アウトソーシング会社、フリーランスを経て、起業。中小企業の人材採用、研修に携わる一方で、大学での講義、求職者向けイベント等での講演実績も多数。人間の本質、行動動機に興味関心が強い。
国家資格キャリアコンサルタント、エニアグラムファシリテーター、日本酒ナビゲーター。

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