第62回 自分の時間の過ごし方

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自覚して生きている人は少ないですが、人生には必ず終わりがやってきます。人生だけではありません。会社にも経営にも必ず終わりはやって来ます。でもそれは不幸なことではありません。不幸なのは終わりがないと信じていること。その結果、想定外の終わりがやって来て、予期せぬ不幸に襲われてしまうのです。どのような終わりを受け入れるのか。終わりに向き合っている人には青い出口が待っています。終わりに向き合えない人には赤い出口が待っています。人生も会社も経営も、終わりから逆算することが何よりも大切なのです。いろんな実例を踏まえながら、そのお話をさせていただきましょう。

ドバイの友人が言いました。

「日本人は一緒に遊んでても、夜11時に家に帰る。
楽しいのはこれからなのになぜ帰るの?
だから、日本人と夜に楽しむ機会がないよね。」

言われた私は、こう返します。

キミらとは楽しみ方が違うんだよ!
本社との時差で、朝早くから仕事があるの!
キミらが遊んでるから、
僕は仕事をきちんとしなければ!

私達からすると、正しい受け答えです。

ウガンダのメンバーが言いました。

「松尾さんはなぜこの仕事をしてるのですか?
私は家族を養うために仕事をしています。
日本でお金あるのに、家族と離れて、
なんでウガンダに来るのですか?」

言われた私は、こう返します。

社会的に素晴らしい事業だから!
お金も儲かるし!
そもそもキミらがすべてやってくれたら、
来る必要ないんだけど!

こちらもまた、正しい受け答えです。

こんな受け答えは、海外あるあるで、
ドバイの遊び好きな友人と、
ウガンダの教育を受けてないメンバーの、
エピソードだと考えていました。

しかし、
文字に落とすと明確になりますが、
私は質問の意図を理解せず、
回答をしているのがわかります。
ドバイの友人は、
「あなたの楽しいことはなに?」
と聞いていますし、
ウガンダのメンバーは
「家族が近くにいなくて、寂しくないの?」
と質問をしています。


会社に所属すると、
会社が方針を決めてくれるので、
個人の考えや意図を考える必要がありません。
ドバイやウガンダで質問を受けても、
「仕事をするのが大事でしょ」
と言っておけば、良いのです。

私も独立して、仕事について向き合うまで、
そんなこと考える必要がありませんでした。
そしていつのまにか、
自分の意志を言葉にできないこととともに、
自分の時間をどの様に使うべきかを
知らなかったことに気づきました。

世の中は在宅ワークという選択もでてきて、
家族で共有する時間が増え、
会社での会議・会合も少なくなっています。
そうなってくると、
自分が意図して使う時間が増え、
何のために日々生活するのかを
決めなければいけません。

寿命はそう大きくは変わらないので、
自分で時間の使い方を決めなければ、
一日、一日、残された時間が減っていくのです。

会社との関わり方や、自分の仕事を
考えていくと、その出口には、
自分の時間の使い方を決めることに繋がります。

ドバイの友人やウガンダのメンバーのように、
夜遊びや家族の時間にするのも、
一つの選択肢なのだと思えてきます。

 

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- 著者自己紹介 -

人材会社、ソフトウェア会社、事業会社(トラック会社)と渡り歩き、営業、WEBマーケティング、商品開発と何でも屋さんとして働きました。独立後も、それぞれの会社の、新しい顧客を創り出す仕事をしています。
「自分が商売できないのに、人の商品が売れるはずがない。」と勝手に思い込んで、モロッコから美容オイルを商品化し販売しています。<https://aniajapan.com/>
売ったり買ったり、貸したり借りたり。所有者や利用者の「出口」と「入口」を繰り返して、商材を有効活用していく。そんな新規マーケットの創造をしていきたいと思っています。

出口にこだわるマーケター
松尾聡史

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