大手ビジネスマン39歳の
小さなビジネス開業スクール 体験記 ~1日目「長い自己紹介」~

今週からBFS(Brand Farmers School)の体験記を書かせてもらえることになった。これを書いている現在は、全12日のうちの8日目が終わったところ。振り返りながら、自分の体験や気づき、学びを記していこうと思う。ということで、まずは1日目。ここでの気づきは「発信内容が“場”を作る」ということ。

長い自己紹介

BFS1日目のテーマは〈長い自己紹介「私は何者なのか」〉。はじめに、進行役の高松秀樹さん、続いて講師の安田佳生さんが自己紹介をして、その後に受講生5人がそれぞれ、自己紹介をしていく。持ち時間は1人あたり30分。最初の20分で、自分の過去を振り返り、当時の気持ちや、行動を深掘りしていく。残りの10分が質疑応答の時間。安田さんや他の受講生に、自分にはない視点からの質問をされ、これまでとは違った角度で自分を掘り下げることができた。
緊張のせいか、僕は自分がどんなことを話したのか、どんな質問に答えたのかをあまり覚えていない。それよりも、この1日目の自己紹介で印象に残ったのは、「受講生のみなさんと、気が合いそうだ」ということだ。それも、とてつもなく合いそうということ。
通常、5人もいれば、1人くらい「いい人なんだけど、イマイチ考え方が合わない」とか「この人とはちょっと距離を置きたい」という人がいてもおかしくない。でも今回は、そんなことはまったくない。受講生の1人が「初めて会った気がしない」と言っていたが、まさにそんな感じだ。その理由をあとから考えてみると、集まった時点で「価値観の共有」がされていたからだろう。

発信内容が“場”をつくる

通常、価値観を共有するには、相当な時間がかかる。同じ会社に入社しても、価値観が共有されていることなんてまずないし、対話によって価値観をすり合わせようとしても、本当の意味で価値観が共有されることはない。そのくらい価値観の共有は難しい。ではなぜ、「自分の小さなビジネスをつくる」ために集まった人たちが、既に価値観を共有していたのか。それは、普段の安田さんの発信内容に理由があると思う。

<発信内容が「考え」か「方法」か>

Twitter、メルマガ、ブログ、Podcastなどを使って、安田さんは普段から頻繁に情報発信をされている。発信内容は主にビジネスにおける安田さん自身の「考え」だ。思考、思想、哲学と言ってもいい。これをやれば稼げる、というものではない。「自分が稼ぐためには、人を稼がせること」など、稼ぐための考え方や姿勢についてだ。今回集まった受講生は全員、もともと安田さんと仕事で繋がりのある人か、安田さんの発信に共感した人。おそらく、安田さんの考えに触れたい、安田さんの考えを直接聞きたいと思っている人たちだ。だから受講生の中には既に、安田佳生という価値観が存在している。

でももし、安田さんの発信内容が「転売での稼ぎ方」や「YouTubeでの稼ぎ方」みたいな「方法」であったなら、集まる人も大きく変わっていたはずだ。方法を知るために集まる人にとっては、価値観が同じかどうかは関係ない。もちろん、方法を知ろうとすることは悪いことではないけれど、そうやってできる場は、価値観の共有された場ではない。
「考え」に共感して人が集まるから、同じ価値観の人達が集まる。そうやってできた場だから、居心地が良いのだ。

コミュニティとは価値観が共有された場

以上を踏まえると、自分が発信する立場になったとき、どういう発信をすればどんな人が集まるかが見えてくる。稼ぎ方ややり方などの「方法」はとても有益な情報ではあるし、きっと人も集めやすい。でも、やっぱり僕は、自分と一緒に仕事する人も、自分のお客さんになる人も、価値観を共有した人がいい。きっと時間はかかるけど、これからも自分の「考え」を発信していこうと思う。

ということで、1日目の体験談をまとめると、自己紹介をすることで、自分を深堀りすると同時に、自分と他の受講生が共通する価値観も見えて“場(コミュニティ)”がつくられた。2日目以降、この場がどうなっていくのか。来週もまた書きたいと思う。

ー 書いた人 ー
大谷 信(おおたに まこと)
大手企業でエンジニアとして勤務しながら、自分らしい働き方・生き方を模索中。ブログも連載しています。

HP https://otani-makoto.net/
Twitter https://twitter.com/OtaniMkt

2件のコメントがあります

  1. 大谷さんこんにちは!
    記事拝見しました!
    発信内容が『考え』か『方法』か。。。
    ハッとさせられました!

    結構混同されてる気がする…
    少なくても私は混同してしまっていた部分があった気がします。
    良い気づきをありがとうございましたー。

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