第109回 評論される側の本音

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/ 評論される側の本音

年始休暇中に放送された2つの番組。「芸能人格付けチェック」と「夢対決スポーツ王は俺だ!」において、出演者の「土下座」への対応の違いに賛美両論、多くの声が上がっています。

コンプライアンスやハラスメントに対する、「社員や顧客、世間の反応」を気にしてか、ここ最近のバラエティー番組の演出には、様々な変化が見られます。

先日、民放テレビ局を含む、大手メディア人事の方々が集まる機会に参加させていただきましたが、その際、先の番組演出についての「リアルな雑談」の機会に出くわしました。

・お約束の茶番も楽しめないなら、バラエティーなんて見ないほうが良いよ、、

・最近は評論家気取りで、正義を振りかざしてくる人が増えすぎた。。

・子供の教育に悪影響とか言うなら、観なきゃいいのに、、

・でも、クレーマーをも視聴者と認識しないと、あとでスポンサー対応に苦労することになる時代よな。。

・論点は、土下座がパワハラにあたるか否か、なんだろうけど、演者は不快に感じていないけど、視聴者の気持ちまでは正直、分からんよな、、

高松がお会いした方々の雑談が、大手メディアの総意とは思いませんが、YouTubeやSNSなどの躍進による急速な環境変化の中での、現場の本音に触れた瞬間でした。

「評論家が名曲を作ったことはないんだよ。“迷惑”と“ヤジ”を生み出しているだけだよな」

となりの某人事マネジャーさんがグラス片手にポツリと残した言葉は、なんだか素敵な響きに感じました。

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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