第106回「体モノマネ」

このコラムについて
世の中の情報は99%が「現在」または「過去」のものでしょう。たった1%の未来情報をつかめる人だけが、自分のキャリアやビジネスを輝かせるのです。でも、未来情報なんか手に入らないよ!と思ったアナタ。ご安心を。もしアナタが古い体質の会社に勤めているなら超ラッキー。そんな会社の経営者ならビジネスがハネるかも。

未来コンパスが、あなたの知らない未来を指し示します。

 第106回  「体モノマネ」

風呂からあがると、私が見ていた「水曜日のダウンタウン」が「報道ステーション」にかわっています。どうやら妻はバラエティ番組のガヤガヤした感じが好きではない様子。それでも私は妻がお風呂に入っている隙にチャンネルを変えます。なぜなら、私はお笑いが好きだからです!


特許6366202号(出願人:株式会社エース・マーチャンダイズ、発明者:秋山  竜次

【発明の名称】小道具
【要約】(課題)自分の顔を瞬時に別人の顔に変えてみせるにおいて、観衆の興趣をより一層高めることができる小道具を提供することを目的とする。


さて、お笑いに関連する商品について特許が取得されていました。
ロバート秋山さんが発明した体モノマネTシャツです。バラエティ番組を見ない方のために説明すると、体モノマネTシャツとは、Tシャツの裏に人の顔(通常は、梅宮辰夫さんの顔)がプリントされていて、上図のようにTシャツをめくりあげると梅宮さんの顔が出てくるTシャツです。ロバート秋山さんの体形が梅宮さんのそれと似ていることから出来たのが体モノマネ、そのための小道具が体モノマネTシャツです。

さて、上記の特許は、出願時点よりも前に体モノマネをする様子がネット上に公開されているため新規性が無く、また、容易にできる発明であるとして、審査段階では拒絶査定がなされました。それに対して、拒絶査定不服審判を請求し、発明の内容を補正するなどして特許が認められています。

ちなみに、特許権者の関連会社である株式会社SUPER MARKITが、被服を含むいくつかの商品をカバーする商標「体モノマネ」(商標登録第6143159号)の商標権を取得しています。

この知財やビジネスから得られる教訓や知見・・・それは分かりません!
お笑い好きの私がそれに関する知財を見つけて、単に紹介したかっただけです笑

 

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 この記事を書いた人  

八重田 貴司(やえだ たかし)

外資系企業/法務・知財管掌。弁理士。
会社での業務とは別に、中小・ベンチャー企業への知財サポートをライフワークとする。クライアント企業が気づいていない知的財産を最大化させ、上場時の株価を上げたり、高値で会社売却M&Aをしたりと言った”知財を使って会社を跳ねさせること”を目指す。
仕事としても個人としても新しいビジネスに興味があり、尖ったビジネスモデルを見聞きするのが好き。

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