このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/アラフィフの転職事情
大手のビジネスパーソンを中心顧客に持つ、転職エージェントさんに、「アラフィフの転職事情」について、伺いました。
「人生100年時代」とは言うけれど、50代からの転職は、相当厳しいようで、厚生労働省の平成29年の調査では、「50代の転職成功率」はほかの年代と比べて最も低く、男女ともに「約3~5%台」という結果が出ているようです。
また、厚労省、令和2年の「転職入職率」の調査では、「50-54歳男性:4.2%、女性:8.5%」、「55-59歳男性:5%、女性:7.8%」の結果で、「50代の転職」は、あきらかに簡単とは言えないようです。
ところが、
「40代後半の転職だと、ガラッと状況が変わってくる」と言うのです。
例えば、厚労省の「40代後半の転職による年収データ」によると、「48歳の転職」でも年収が下がる懸念は少なく、約7割の転職者の年収は変わらない、もしくは増加しているのです!
※48歳の転職時。10%以上の増加:25.1%、10%未満の増加:12.7%、変化なし:34.1%、10%未満の減少:8.0%、10%以上の減少:25.1%
アラフィフの転職活動の実情について、これ以上詳しい情報が必要な方は、厚労省や各種転職サイトにてお調べいただきたいのですが、
先日、大変お世話になっていた某大手メーカー、人事部門のNさん(48歳)から、新卒入社で25年以上勤めていた会社をご退職するとの連絡をいただいたのです。
居心地も良く、愛着もある会社。穏やかで誠実な方々が多く、やりがいのある職場。
それらを手放し、新たな道へ進むというのです。
人事部門でのキャリアも豊富で、若手からベテラン、他部署からの信頼も厚く、人間味溢れる方でしたので、「まさかの転職!」に、正直驚きました。
伺うと、「人事部門から、別のキャリア提示を受けた」ことがきっかけで、自身の「これまで」、そして「これから」を真剣に考えた故の選択だったとのこと。
「久々に飲みませんか?」とのお誘いもあり、後日、語り飲みにご一緒すると、
「高松さんには、1年前に飲んだ時にも、チラッと聞いてもらったじゃないですか。『人生100年時代、なんとでもなりますよ!』のお言葉は心強かったです」
「。。。」
「真剣に考え出した、半年前の飲みでも『Nさんの仕事へのお取組み姿勢は、情熱、本気度が伝わり、とても刺激になっています!』と伝えてくれて、とても嬉しかった」
「。。。」
と、おそらく酔いが回りに回って、記憶の定かではない、高松ごときに感謝の言葉を伝えてくださるのです。
そして、
「ありがたいことに、次の会社では、年収もアップいただき、人事部長として多くの期待・課題をもらっていますので、これからもいろいろとご一緒お願いしますね」
と、希望に満ち溢れた顔で語ってくださるのです!
この日の会話については、一言一句、記憶に刻み込んだ高松ですが、それは、同世代Nさんの、「挑戦魂」に触れられたことが嬉しかったからです。
決して、「某有名メーカー、人事部長」との「新しいお付き合い」に、「営業魂」が爆発し、あれやこれやと妄想が止まらなかったからではございません。
ニヤけていたことは、否めませんがw