第2回 「その道のプロ」事業とは

この対談について

住宅業界(新築・リフォーム・不動産)の「課題何でも解決屋」として20年以上のキャリアを持つ株式会社ランリグが、その過程で出会った優秀な人材を他社に活用してもらう新サービス『その道のプロ』をスタートしました。2000名以上のスペシャリストと繋がる渡邉社長に、『その道のプロ』の活用方法を伺う対談企画。

第2回 「その道のプロ」事業とは

安田
今回はランリグさんが始める新事業「その道のプロ」について聞いていきたいんですけど。そもそもどんな事業なんですか?

渡邉
そうですね。まず頭にあったのが、「経営ってやることがいっぱいあるなあ」ということなんですよ。
安田
確かに無限ですよね。

渡邉
そうそう。経営企画から始まって、資金調達とか新規事業開発とか、業務効率化もしなきゃなんないし、採用だったり人事だったり、広報、SEO、YouTube、インスタグラム、と本当に無限にあると。
安田
大企業なら各分野に専門チームがあったりしますけど、中小企業だとそうはいきませんから。営業も採用も商品開発もぜんぶ社長がやんなきゃいけない。

渡邉
そうなんですよ。やらなきゃいけないんだけど、実際はそれぞれ社長にも得意分野と苦手分野があるわけですよ。
安田
ああ、確かにね。苦手だろうがやんなきゃいけないことがあると。その穴を埋めるのが「その道のプロ」事業ってことですか?

渡邉
まさにそういうことです。世の中にはいろいろな「その道のプロ」がいるので、中小企業でもそういう人たちをうまく活用できたらいいなと。
安田
なるほど。本当にスペシャリティを持った人を、中小企業が囲い込むのって難しいですもんね。

渡邉
そうでしょうね。一方でウチは「その道のプロ」に協力してもらって、すごくうまくいっているんです。これをウチ以外の中小企業にも真似してもらいたいという想いがありまして。
安田
ここで言う「その道のプロ」というのは、要するに「ニッチな分野のスペシャリスト」ってことですよね。

渡邉
ええ。たとえばウチで言えば、「商談がめちゃくちゃ上手い人」に営業やってもらって、新規事業を始める時は「新規事業の立ち上げばかりやってきた人」に協力してもらって、「音声メディアの専門の人」にPodcast手伝ってもらって。
安田
正社員を雇って教育してやってもらうんじゃなく、そもそもそれらの専門の人を連れてきてやってもらうと。

渡邉
そういうことなんです。自社で採用して育てるのもなかなか難しいんで。
安田
でも昔は好きでしたよね、採用するの。途中でやめたんですか?

渡邉
いや、正社員は正社員で雇ってはいるんですけどね。ただ、特化したスキルを持ってる人って、あんまり組織に定着するタイプじゃないんですよ。だから無理に採用するんじゃなく、外部の人のまま手伝ってもらうと。
安田
つまり正社員に求めることと、スペシャリストに求めることを分けた、ってことですよね。

渡邉
そうそう。そういうことです。
安田
僕もそれにはすごく賛成で。例えばいまって残業代はしっかり払わないといけませんよね。だから、売れない人ほど長い時間残業して、結果、売れてる人より給料が高くなっちゃうみたいな矛盾が起こる。

渡邉
昔は「売れるまで帰るな!」みたいなこともできましたけど、今は無理ですからね(笑)。
安田
ええ。だから時間と成果が比例する仕事、言われた通りやれば皆同じ成果が出る仕事は正社員に向いてるけど、成果が能力によって変わってくるような仕事は向いていないと思うんです。

渡邉
それは仰る通りですね。ですからウチも、安定的に毎日ある業務は正社員にお願いして、新しい商品を作るとか売り方を考えるとかブランドを作るとか、そういう仕事は外部のスペリャリストと進める組織形態にしてます。
安田
先ほどの話にあったように、そもそも「その道のプロ」事業の始まりは、ランリグさん自身だったってことですね。

渡邉
まさにそうなんです。もう少し言えば、僕自身のストレスがきっかけなんですよ。「こんなこと始めたい」「こんな事業にチャレンジしたい」って想いがあっても、自分が動かない限り進んでいかないっていうストレス。
安田
ああ、自分の中にアイデアはあるんだけど、それを形にしてくれる社員がいないってことですよね。

渡邉
ええ。それでもう割り切って、社員に頼むんじゃなく外部のスペシャリストに相談するようになったんですよね。結果すごくスムーズにいくようになった。
安田
それでスペシャリストに会いまくったら、ものすごい数になったんですよね。いまどれくらいいるって言ってましたっけ。

渡邉
登録してくださっている方だけで2000人はいますね。
安田
2000人!それぞれすごい能力を持ったスペシャリストが2000人集まっていると。

渡邉
ええ。それによって、それまで自社のリソースだけで対応してきた諸々の課題を、より高いレベルで解決できるようになりました。やっぱりね、あらゆるコンサルを自社完結、内製化するのって難しいですよ。
安田
それはそうでしょう。社内で人を育てるにも限界がありますからね。

渡邉
ええ。逆に言えば、以前は自社の社員でできる範囲の解決しか提供できなかったんです。だからスタンス的に、「あまり期待値を上げすぎないようにしよう」「失敗した時のフォローをしっかりしよう」となっていた部分がある。
安田
なるほどねえ。それは違うだろうということで、商品力を高める方向にシフトしたということですね。では次回は、その2000人のスペリャリスト達について、より深堀りさせてもらえればと思います。

 


対談している二人

渡邉 昇一(わたなべ しょういち)
株式会社ランリグ 代表取締役

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1975年、大阪市に生まれる。大学卒業後、採用コンサルティング会社ワイキューブに入社。同社の営業、マーケティングのマネージャー、社長室長及び、福岡などの支店立上げを担当し、同社の売上40億達成に貢献した。29歳の年に株式会社ラン・リグを設立し、今期20期目。述べ900社以上の住宅会社のマーケティング、人材コンサルティング支援と並行し、500店舗以上が加盟するボランタリーチェーン「センリョク」など、VC、FC構築にも多数携わる。また、自身が司会を務め、住宅業界の経営者をゲストに招き送る自社のラジオ番組は、6年間で、延べ300回以上の配信を経て、毎月2万人以上の業界関係者が視聴する番組に成長した。今年5月には、2000人以上のプロ人材とのネットワークを生かした~社長の右腕派遣サービス~【その道のプロ】を本格リリース。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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