このコラムについて
「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。
本日のお作法/「カラダ」に従え
「ソマティック・マーカー(somatic・marker)」って知っていますか?
「身体信号」を意味する造語で、
脳神経学者でもある、南カリフォルニア大学の「アントニオ・ダマシオ(Antonio Damasio)教授」が提唱している「仮説」に付けられた言葉なんですよ。
簡単に言えば、
人が「何かの刺激」を受けて「快・不快」を知覚した瞬間に「身体感覚・身体反応」が引き起こされ、それが意思決定に影響を与える、とされているんですよ。
例えばね、
「重要な場面」で選択・判断をするときに、心臓の鼓動が高まったり、手が震えたり、冷や汗をかいたりすることは、この仮説に当てはまるんですが、
まあ、「なんとなく嫌な感じがする」なんて時には、ロジックとか理屈で判断するんじゃなく、「カラダに従え」ってことです。
上記のお話ですが、、、
なんとなく体がだるくて、会議に集中できていない若手のAくんに、会議の内容はあとで共有するから「すぐに帰って、ゆっくりした方が良いよ」ということを伝えたかった上司が披露してくださった知識でございます。
Aくんが帰り支度を始めていると、T課長は、
「ソマティック・マーカー仮説」の研究は神経科学だけじゃなくて、「哲学・心理学・ロボット工学」なんかにも影響を与えているんだよ。
たくさん書籍も出てて、面白い内容だから、休みながら、そんなのも読んでみると良いよ。
と、続けていたのですが、
こうして今日も大手で働く方々は博学になっていくのですね。