第246回 めぐり逢えたら

 このコラムについて 

「担当者は売り上げや組織の変革より、社内での自分の評価を最も気にしている」「夜の世界では、配慮と遠慮の絶妙なバランスが必要」「本音でぶつかる義理と人情の営業スタイルだけでは絶対に通用しない」
設立5年にして大手企業向け研修を多数手がけるたかまり株式会社。中小企業出身者をはじめフリーランスのネットワークで構成される同社は、いかにして大手のフトコロに飛び込み、ココロをつかんでいったのか。代表の高松秀樹が、大手企業とつきあう作法を具体的なエピソードを通して伝授します。

本日のお作法/めぐり逢えたら

 

某大手さんでの「onboardingプロジェクト」でのひとコマ。

「オンボーディング」とは、組織に「新加入した人」たちに支援を行い、「定着・戦力化」させるプロセスのこと。

組織の文化やルール、仕事の進め方、職場の人間関係などに「早く慣れて」いただき、「活躍するため」の軌道にのせる、職場での様々な取組みを意味するのですが、その対象者は「内定者、新入社員」をはじめ「中途社員・出向者」などもその対象にあたります。

さて、前述の某大手さんでは「業績好調、急成長」にともない、とある部門の「人員増加」「毎月のように」続いているため、クオーターごとに、オンラインでの「交流促進の場」を提供しているのです。

そして先日、直近3ヶ月の間に入社した40名ほどが集まる場に、参加させていただいたのですが、mtgの終盤に雑談の機会が。

およそ50代半ばと思しきオジ様が、

「Aさんって、ともちゃんだよね!?」

ひとりの女性に呼びかけます。

声をかけられたAさんの表情をうかがうと、

「えーーーー!!」

「班長なの!?」

「おーー久しぶり!!」「20年以上ぶりですよね!!」

二人は大いに笑って盛り上がります。

聞いてみますと、

なんと、Aさんが新卒入社した会社時代の「直属の上司」だったようです。

そんなふたりが今は「入社同期」で、またしても同じ部門で仕事を進めるようなのです。

なかなかに「驚きの再会」に出会いましたが、

続けて、他の方からも

「Bさん、お久しぶりです。Cですけど覚えていますか?」との声が。

「うわーー!!Cくん、久しぶり!!3年ぶりくらいだよね?」

と返す声に、笑い合って盛り上がる二人。

こちらの二人にも聞いてみますと、

「学生時代にインターンシップで1年間お世話になっていた会社のリーダーがBさんなんです」

「めちゃくちゃ可愛がっていただいて、たくさん飲みにも連れて行ってもらいました!」

とのこと。

続け様の「再会劇」に驚いていますと、、

「高松さん、ご無沙汰しています」

また別の方が、今度はわたしに声をかけます。

「ええっ!お久しぶりですね!」と咄嗟に返したのですが、

7年ほど前に、別のクライアントである「超大手メーカー」の人事部門に「新入社員」として配属されたDさんだったわけですが、、

「巨大企業での人事は、なかなかに動きが遅くて、、」

「今回思い切って、こちらの成長企業に転職したんです」

「こちらでも、人事に配属いただきましたので、またよろしくお願いしますね!」

なんとも「嬉しい再会」に巡り逢ったのであります。

「偶然の再会」が続け様に起こったことに、皆で驚きましたが、大手さんとのお仕事に関わらせていただいておりますと、

こんな出来事がたまに起こるのであります。

全く内容は異なりますが、

メグ・ライアン×トム・ハンクスの「めぐり逢えたら(Sleepless in Seattle)」を好きだったことを思い出した出来事でありましたとさ!

 

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高松 秀樹(たかまつ ひでき)

たかまり株式会社 代表取締役
株式会社BFI 取締役委託副社長

1973年生まれ。川崎育ち。
1997年より、小さな会社にて中小・ベンチャー企業様の採用・育成支援事業に従事。
2002年よりスポーツバー、スイーツショップを営むも5年で終える。。
2007年以降、大手の作法を嗜み、業界・規模を問わず人材育成、組織開発、教育研修事業に携わり、多くの企業や団体、研修講師のサポートに勤しむ。

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