住宅業界(新築・リフォーム・不動産)の「課題何でも解決屋」として20年以上のキャリアを持つ株式会社ランリグが、その過程で出会った優秀な人材を他社に活用してもらう新サービス『その道のプロ』をスタートしました。2000名以上のスペシャリストと繋がる渡邉社長に、『その道のプロ』の活用方法を伺う対談企画。
第84回 「社長の引退」を決める基準

そうですよね。ランリグもなんとか20年以上続けてこれて、僕自身仕事が嫌いじゃないし、60歳とか70歳とかで引退しようと決めずに、「80歳まで働くぞ」と割り切った方が楽しいんじゃないかと思ったんです。やれることも増えますし。

そうそう。イーロン・マスクが120歳くらいまで社長をやったとしても、すごいことしてくれそうじゃないですか(笑)。でも普通の中小企業で、80歳の社長がAIの研究したりロケット飛ばしたり、そんなワクワクするような会社を続けるのは難しいんじゃないかなぁ。

そうですね。「社長の座」にしがみつこうとは思わないです。新しく事業を始めるのは好きなので、一旦自分が社長をやって、軌道に乗ったらそれを誰かに引き継ぐみたいなことはやっていきたいなとは思いますけど。

なるほどなぁ。でも日本の男性の健康寿命が72歳くらいだと考えると、けっこう長めの設定ですよね。

確かにそうかもしれません。ただ、僕の父がちょうど80歳なんですけど、めちゃくちゃ元気なんです。仕事もやってるし、時々屋根に登って作業もするくらい。だから漠然とそのくらいまでは元気なんじゃないかと思ってるのかもしれません。

うーん、どうなんでしょう? 今のところ仕事は死ぬまで辞めないつもりなので。ただ、組織を作って社員を抱えて、という「社長」は65歳くらいじゃないかな。少なくとも70歳手前では、趣味的な事業に切り替わってると思います。

実は私もずっとそう思ってたんです。社員からも「安田さんじゃなきゃダメなんです」なんて言われてましたし。でもそう言ってくれてた社員も、いざ転職して他の社長の下で働いたら、前よりもパフォーマンスが上がっていたりして(笑)。だから社長も社員も、そう思い込んでいるだけかもしれないなと。

なるほどなぁ。でも逆に考えると、「そういういい社員が集まってる時だからこそM&Aしやすい」ということもありますから。今のうちに力のある住宅系の会社に売る、なんていうのも一つの手かもしれませんよ。
対談している二人
渡邉 昇一(わたなべ しょういち)
株式会社ランリグ 代表取締役
1975年、大阪市に生まれる。大学卒業後、採用コンサルティング会社ワイキューブに入社。同社の営業、マーケティングのマネージャー、社長室長及び、福岡などの支店立上げを担当し、同社の売上40億達成に貢献した。29歳の年に株式会社ラン・リグを設立し、今期20期目。述べ900社以上の住宅会社のマーケティング、人材コンサルティング支援と並行し、500店舗以上が加盟するボランタリーチェーン「センリョク」など、VC、FC構築にも多数携わる。また、自身が司会を務め、住宅業界の経営者をゲストに招き送る自社のラジオ番組は、6年間で、延べ300回以上の配信を経て、毎月2万人以上の業界関係者が視聴する番組に成長した。今年5月には、2000人以上のプロ人材とのネットワークを生かした~社長の右腕派遣サービス~【その道のプロ】を本格リリース。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。