住宅業界(新築・リフォーム・不動産)の「課題何でも解決屋」として20年以上のキャリアを持つ株式会社ランリグが、その過程で出会った優秀な人材を他社に活用してもらう新サービス『その道のプロ』をスタートしました。2000名以上のスペシャリストと繋がる渡邉社長に、『その道のプロ』の活用方法を伺う対談企画。
第99回 人手不足とAIが塗り替える建築業界の未来

建築業界では資材や人件費の高騰で、予定していた工事が進まないなんていうところも出てきてますよね。中野サンプラザがあったところに新しい商業ビルを建てる予定だったのが、価格が上がりすぎて建てられなくなっていたり。

ええ。あれくらいの規模の工事って何年も前から計画を立てるじゃないですか。その時点では利益が出る計算だった見積もりも、いざ着工となったら1.5倍くらい払ってもらわないと建てられなくなってしまって。

現場の人が足りないんですから、当然そうなりますよ。「いくらかかってもいいからこの納期でやってくれ」と頭を下げるしかない。そう考えると、元請けが一番儲かってた時代はもう終わりなんでしょうね。現場で人を確保してるところの方がどんどん儲かるようになってきている。

仰る通りですね。今は職人さん自身もそうですし、職人さんをたくさん抱えている会社がすごく強いです。未経験の人に住宅設備の技術を教える学校があるんですけど、元証券マンとかが「こっちの方が稼げそうだ」と学びに来てますよ。

なるほどなぁ。AIの台頭でホワイトカラーの数が一気に何十分の1に減って、ホワイトカラーとブルーカラーの収入が逆転するなんて言われてますけど、それが現実化してきているのを感じます。

そう思います。しかもその傾向は今後ますます顕著になるはずで。AIの話が出ましたが、「AIを使えば多少ラクになるよね」みたいな時代は既に終わっていて、「AIをどれだけ活用した事業を作れるか」が勝負になってきてます。

うーむ、なるほど。要はどんどん上流の人間が要らなくなるってことですよね。省人化がさらに進んで、大手ゼネコンは早晩利益の確保が難しくなる。そうなったら「大手が直接現場を回す」みたいなことも増えてきますかね。

ふ〜む、なるほど。実際ホワイトカラーなんてAIを導入すれば、100人分の仕事を1人でできちゃいますからね。これまでは営業して打合せして段取りをして、というところにパワーがかかってましたけど、それでは生き残っていけない。
対談している二人
渡邉 昇一(わたなべ しょういち)
株式会社ランリグ 代表取締役
1975年、大阪市に生まれる。大学卒業後、採用コンサルティング会社ワイキューブに入社。同社の営業、マーケティングのマネージャー、社長室長及び、福岡などの支店立上げを担当し、同社の売上40億達成に貢献した。29歳の年に株式会社ラン・リグを設立し、今期20期目。述べ900社以上の住宅会社のマーケティング、人材コンサルティング支援と並行し、500店舗以上が加盟するボランタリーチェーン「センリョク」など、VC、FC構築にも多数携わる。また、自身が司会を務め、住宅業界の経営者をゲストに招き送る自社のラジオ番組は、6年間で、延べ300回以上の配信を経て、毎月2万人以上の業界関係者が視聴する番組に成長した。今年5月には、2000人以上のプロ人材とのネットワークを生かした~社長の右腕派遣サービス~【その道のプロ】を本格リリース。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。