“生粋の商売人”倉橋純一。全国21店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第101回 スライムを倒し続けるだけでは稼げない

そうそう。人間って余計なことが好きじゃないですか。カロリー過多の高いパンケーキを食べたり、ぼろぼろのダメージジーンズにお金かけたり。そういうちょっと愚かで無駄なことが文化を作ってきたと思うんです。

そうですよね。実際、生活必需品はものすごく節約している人が、娯楽や趣味には糸目をつけずお金を使いまくっていたりする。そういうのを見ても、お金って合理性じゃなくて感情に乗って動いているんだなと感じます。

最近のお米の騒動なんかにも同じことが言えると思います。日常の米が値上がりすると大騒ぎする割に、推し活やフェスには惜しみなくお金を使っていたりする。その矛盾こそが人間らしさのような気がします。

真面目にやればやるほど、空回りしてしまう。もっと遊び的に、ゲーム感覚でやった方が成功しやすかったりする。…考えてみれば経済のルールって、ロールプレイングゲームと似てますよね。

でしょう? それなのに現実になるとスライムを倒し続けて、貯金しているだけの人も多い気がして(笑)。その貯金で武器を買えば、もっと強い敵を倒して稼げるのに。お金だって、人生ゲームでもらうおもちゃのお金と本質は変わらないと思うんです。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に20店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。