地元国立大学を卒業後、父から引き継いだのは演歌が流れ日本人形が飾られたケーキ屋。そんなお店をいったいどのようにしてメディア取材の殺到する人気店へと変貌させたのかーー。株式会社モンテドールの代表取締役兼オーナーパティシエ・スギタマサユキさんの半生とお菓子作りにかける情熱を、安田佳生が深掘りします。
第69回 仕事は計画的に、人生は衝動的に

前回のホノルルに続いて、またマラソンに出場されたんですよね? 今回はオーストラリアでしたっけ。

ええ。7月の頭にゴールドコーストマラソンに出てきました。

ここ一年くらい家族でずっと「犬を飼いたいね」って探してたんです。保護犬も考えていたんですけど、初心者にはハードルが高いらしく、まずは育てやすいパピーから始めようと。いろんなサイトを見たりしている中で、ついに出会ってしまって。

犬は1年考えたんですよ。娘たちからも「欲しい欲しい」と言われて、でも「1年待ってみて、それでもまだ飼いたいなら真剣に考えよう」ということで。まぁ最終的にはビビッと来てしまって衝動的に…って感じでしたけど(笑)。

でもペットを飼う人からすると、それが楽しみって言いますよね。どこかでしつけしてもらって、お行儀のいい犬になって帰ってきても、なんだかしっくりこない気がします。東大生の息子を養子にするみたいな感じで(笑)。

笑。ああ、そういえば前回のホノルルは12月の繁忙期だったんですよね。だから大変だったけど、忙しい時期じゃなければいなくても大丈夫だと。…でもやっぱりそうやって快く送り出してもらえるって幸せなことですよ。
対談している二人
スギタ マサユキ
株式会社モンテドール 代表取締役
1979年生まれ、広島県広島市出身。幼少期より「家業である洋菓子店を継ぐ!」と豪語していたが、一転して大学に進学することを決意。その後再び継ぐことを決め修行から戻って来るも、先代のケーキ屋を壊して新しくケーキ屋をつくってしまう。株式会社モンテドール代表取締役。現在は広島県広島市にて、洋菓子店「Harvest time 」、パン屋「sugita bakery」の二店舗を展開。オーナーパティシエとして、日々の製造や商品開発に奮闘中。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。