第74回 会社の出口の向こう側

このコンテンツについて
自覚して生きている人は少ないですが、人生には必ず終わりがやってきます。人生だけではありません。会社にも経営にも必ず終わりはやって来ます。でもそれは不幸なことではありません。不幸なのは終わりがないと信じていること。その結果、想定外の終わりがやって来て、予期せぬ不幸に襲われてしまうのです。どのような終わりを受け入れるのか。終わりに向き合っている人には青い出口が待っています。終わりに向き合えない人には赤い出口が待っています。人生も会社も経営も、終わりから逆算することが何よりも大切なのです。いろんな実例を踏まえながら、そのお話をさせていただきましょう。

【仕事と健康】

お取引をいただいている企業様で、
最近社内で健康セミナーが開かれています。
社員の健康のため、福利厚生の一環で、
食事の管理をメインに、
健康を考え直す取り組みです。

私は、なんと素晴らしいことかと感心しています。

経営者からすると、
社員が健康になって、
仕事のパフォーマンスが上がると儲かります。
社員からしても、
自己管理の難しい食生活をチェックしてもらえますし、
垂れ流しのジム費用を有益に使えるかもしれません。

しかし、
一部の社員の中には「めんどくさいな」
なんて思っている人もいそうです。

【日々の健康】

そもそも、
働いたり、勉強したり日々の生活を過ごすときに、
健康はとても大切になります。

二日酔いの日は、一日損したように感じます。
毎日二日酔いであれば、毎日損しているのです。
病気になったら、病院に行く時間も必要ですし、
生活習慣病になってしまったら、
それこそ一生ケアし続けなくてはなりません。

体のどこかがおかしくなると、
仕事も楽しくないですし、
好んで不健康になるということは、
自ら良い仕事をできなくしているのです。

「健康がなんだ!太く短く!不健康に生きる!」
という時代錯誤なロックな人もいるとは思いますが、
そんなところで頑張らなくてもいいかなと。

【仕事スタイルの変化】

私も含めて、人間は年齢を重ねるに連れ、
体が動かなくなります。
頭の働きも、記憶力も若い頃のようにはいきません。
意欲と行動もマイルドになります。

昔から体が資本という言い方をしますが、
若い頃に豪速球でならしたプロ野球選手が、
コントロールや緩急で勝負していくように、
体という資本にも曲がり角があるので、
生き方や働き方のスタイルチェンジを
どこかでしていくのが普通なのでしょう。
今まで考えもしませんでしたが。

【人生を大切にする】

巷では「45歳定年」という、
大手企業の社長の発言が物議を醸しましたが、
行動や仕事の量だけを見ると、
その考え方は合理的なのかもしれません。

発言の本意は人材の流動化の促進ではあるようですが、
体の動く、頭の働く期間だけ働いてほしい
ということもあるのでしょう。

ただ45歳であれ65歳であれ、
会社からの出口をでることになります。
35歳あたりから、身体という資本は目減りし続けます。
しかし、私達の人生はまだまだ続いていくのです。
あの時、節制しておけばよかったというのは、
自分の人生において後悔することになります。

人の寿命が延び、
企業の考え方も変わり、
転職が普通になり、
それでいて、体は老化していきます。
自分の人生を考えると、
健康に対する意識も変わるはずです。

 

著者の他の記事を見る


- 著者自己紹介 -

人材会社、ソフトウェア会社、事業会社(トラック会社)と渡り歩き、営業、WEBマーケティング、商品開発と何でも屋さんとして働きました。独立後も、それぞれの会社の、新しい顧客を創り出す仕事をしています。
「自分が商売できないのに、人の商品が売れるはずがない。」と勝手に思い込んで、モロッコから美容オイルを商品化し販売しています。<https://aniajapan.com/>
売ったり買ったり、貸したり借りたり。所有者や利用者の「出口」と「入口」を繰り返して、商材を有効活用していく。そんな新規マーケットの創造をしていきたいと思っています。

出口にこだわるマーケター
松尾聡史

感想・著者への質問はこちらから