大阪・兵庫を中心に展開する、高価買取・激安販売がモットーの『電材買取センター』。創業者である株式会社フジデン代表・藤村泰宏さんの経営に対する想いや人生観に安田佳生が迫ります。
第9回 電材買取センター、ついに首都圏に本格進出!
藤村さんって東京生まれだそうですね。生粋の関西人だとばかり思っていました(笑)。
そうなんです。実は品川生まれでして。そこから千葉にちょっと住んで、4歳頃から京都へ。以降はずっと関西なので、ほぼ関西人ではあるんですけど(笑)。
ははぁ、なるほど。そういう経緯だったんですね。
ええ。とはいえ母方の親戚には関東の人が多いですし、僕の妹は千葉の東船橋っていうところに住んでいたりもするので、関東にもなにかと縁はあるんですけどね。
千葉に『電材買取センター』があるのも、そういう背景からなんですか? 他の14店舗はすべて関西圏にあるのに、なんで1店舗だけ関東なんだろうと思っていて。
以前から東京や千葉でヤマダデンキの工事・配送をやっていた関係で、地の利があったという理由もありますけどね。ちなみに今月末、埼玉県に新店舗がOPENするんです。そこを皮切りに首都圏にもどんどん出店していく予定でして。
おぉ、ついに本格的に首都圏進出するんですね! 以前から「首都圏でも絶対イケるはずだ」と思っていたので、なんだか嬉しいです(笑)。
ありがとうございます(笑)。まずは12店舗を目標に頑張ってみようと思っています。
ほう、「12店舗」というのは何か意味があるんですか? 関西ではすでに14店舗やられているわけで、マーケットの大きさから考えれば30店舗くらいはいけそうな気もするんですが。
それでいうと、「第一の目標が12店舗」という感じですね。以前チェーン店の経営について学ぶ勉強会に参加していた時、「12店舗は出店しないと世間には“チェーン店”として認知してもらえない」と教わったことがあって。
なるほどなるほど。ちなみに出店場所はどの辺りを考えているんです?
東京、埼玉、千葉、神奈川など、いわゆる首都圏全般ですね。ただ、基本的には車でご来店していただく店舗なので、国道16号の環状線沿いを中心に考えています。
ちなみに初期費用って1店舗あたりどれくらいかかるんでしょうか?
5000万円くらいですかね。もっともそのうち3000万円ほどは在庫なので、保証金・看板・什器などで実質2000万円くらいです。そういう意味ではそこまでたくさんかかるわけでもなくて。
それにしても、順調に12店舗OPENできたとすると、グループ全体では店舗数が約2倍になりますね。そうなると単純に売上や利益も2倍になる感じですか?
そうですね。今期の売上が約35億円だったので、順調に行けば70億円くらいは見込めるかな、と。
すごいなぁ。ちなみに利益率ってどれくらいなんですか? 売上の10%くらい?
もう少し上ですね。特に首都圏のマーケットはポテンシャルが高いので、その点も期待しています。もっとも、あんまり無理してやってもなぁ…という気持ちもあるんですけど(笑)。
藤村さんは昔から、お金儲けにはあまり興味がないんですもんね(笑)。
そうそう(笑)。そもそも『電材買取センター』自体、「社員の雇用を守るため」に仕方なしに作ったお店だったわけで。こんな風にどんどん店舗が増えて、首都圏に進出するなんて考えてもいなかった(笑)。
いやぁ、素晴らしいですよ。社員の皆さんも喜ぶんじゃないですか? 「全国区レベルの有名な会社で働けている」って、嬉しいことだと思いますし。
あぁ…そんな風には思ってませんでした。むしろ「えー、なんで関東?」「誰がそこに異動になるの?」って嫌がられるのかなって心配していて。そうか、そんな風に感じてもらえるかもしれないのか(笑)。
お店は有名になるし、売上もアップするし、社員さんたちも喜ぶしで、良いことづくしだと思いますよ!(笑) ちなみに店舗スタッフは現地で採用されるんですよね?
はい、その予定です。いい人材を採用できるよう給料も高めに設定する予定なんですが…うまくいくかなぁ。
ターゲット設定さえ間違えなければ、絶対に採用も成功すると思いますよ。よかったら私にもお手伝いさせてください! とにもかくにも『電材買取センター』の首都圏進出、成功をお祈りしております!
対談している二人
藤村 泰宏(ふじむら やすひろ)
株式会社フジデンホールディングス 代表取締役
1966(昭和41)年、東京都生まれ。高校卒業後、友禅職人で経験を積み、1993(平成5)年に京都府八幡市にて「藤村電機設備」を個人創業。1999(平成11)年に株式会社へ組織変更し、社名も「株式会社フジデン」に変更。代表取締役に就任し、現在に至る。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。