人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第93回 人生の豊かさを決める「余白」の作り方

友達の数みたいなもので、もちろん友達は大事なんですけど、何百人何千人もいらないじゃないですか。

ええ、本当にそう思います。それに「選択する」ってけっこうパワーがかかるじゃないですか。私自身「どんな可能性もある」という風には常々考えるようにはしていますが、かといってあらゆる選択肢を眼の前にズラッと並べて「さあ、どれにしようか」みたいなことはしませんし。

ああ、私も一緒です(笑)。とはいえ新しい服を買ったりすることもあるじゃないですか。そうなるとそのローテーションが崩れてまたストレスになってしまう(笑)。藤原さんは何かルールを決めていたりするんですか? 「1着買ったら1着捨てる」みたいな。

いやぁ、それができれば理想なんでしょうけど、なかなか難しいですよね(笑)。じわじわと服が増えていって、やがてクローゼットに収まらなくなってしまう。そうなって初めて仕方なく断捨離をする、って感じです(笑)。安田さんはどうされてるんですか?

私は「このクローゼットからはみ出すほど服は持たない」というルールだけ決めてまして(笑)。だから新しい服を買ってしまったときには、一番心が躍らない服を捨てるんです。仮にそれが買って半年も経っていないものでもね。

は〜、いいですね、その基準。ちなみに私も本当は、クローゼットは少しスカスカなぐらいがちょうどよくて。8割9割と埋まってくるとだんだん息苦しくなっちゃうんですよ。結果、一気に整理して無理やり「余白」を作るんですけど。

そうなんですよね。社員に給与を払うために当然利益は必要なんですが、会社の理念に反していたり、スタッフが疲弊してしまったりするような仕事はするべきじゃない。そういう仕事は服と同じように手放すようにしています。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。