人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第96回 お金を払う側にも品格が問われる時代へ

内的報酬というと、つい会社と社員の関係で考えがちですが、お店とお客さんの関係でも同じことが言えるんだ、と気づかされました。お客さんから感謝や承認といった内的報酬をもらえたら、店員さんももっと頑張れますもんね。

そういう考え方になれるということが素晴らしいですよね。私、知性というのはそういうことだと思うんですよ。単に学歴が高いとか、頭の回転が速いということではない。私がメルマガで書きたかったのも、そういった「品格」や「美意識」に近いもので。

なるほどなぁ。それってつまり、「相手の立場を想像し、相手が理解できる言葉を選んでコミュニケーションが取れる」という能力ですよね。それができないお客さんをたまに見かけますけど、普段どんな生活をしているんだろうと不思議になります。自分だってお金の受け取り手になる場面があるはずなのに。

そういう方はおそらくビジネスを「我慢の対価」として捉えているんでしょう。お客様からの無理な要望に応え続けているのかもしれない。だから自分が客の立場になった時は、「俺のワガママを聞くのがお前らの仕事だ」と思ってしまう。

まぁでもそういうビジネスに魅力を感じる人って、そもそも人から感謝されたり認められたりすること自体に、あまり価値を感じていないんじゃないですかね。だからこそ自分が誰かに感謝を伝えることにも、あまり関心がないというか。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。


















