第97回 人生を変える出会いを引き寄せる「波長」の整え方

この対談について

人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。

第97回 人生を変える出会いを引き寄せる「波長」の整え方

安田

最近、藤原さんのメルマガに感銘を受けることが多いんです。どんどん内容が深くなっていってますよね。


藤原

ありがとうございます。自分でも「ちょっと深くなってるな」という自覚はあります(笑)。

安田

笑。先日も「出会いが成立する条件」を書かれていましたよね。「双方向の波長が共鳴している状態が出会いを生む」という。これ、共鳴するから互いに近づくという意味でもありますが、近くにいる人の中から「気づく」ということでもあると思うんです。


藤原

まさに仰るとおりです。いい出会いを得るためには、待っても探しても駄目で。自分の波長を磨き、整えていくことが大事なんです。

安田

本当にそうですよね。私は境目研究家として毎日いろんなことを考えているんですが、この視点は非常に新鮮で。こういう分野で全く新しい発想に触れることって、なかなか無いんですよ。


藤原

いやぁ、そう言っていただけると大変光栄です。単に名刺交換するだけの出会いなら、どこでも起こりえます。ですが、お互いの人生や活動に影響を与え合うような深い出会いとなりますと、話は別なんですよね。

安田

うんうん。そこに「波長」が関わってくるわけですね。


藤原

そういうことです。いわゆるアンテナのようなものですよね。それがあって初めて「出会い」が成立する。私と安田さんの今のお付き合いも、きっとそこが合ったからこそですし。

安田

なるほど。物理的に近くにいても、波長が合わなければ、本当の意味での出会いは起こらないと。


藤原

ええ、まさに。実は私、安田さんがワイキューブを経営されていた全盛期に、セミナーに参加したことがあるんです。まだ有名になる前の前澤さんも登壇されていて。

安田

え、そうだったんですか! それは全く知りませんでした。


藤原

もう20年か25年ほど前になりますからね。そのセミナー中、私と安田さんは同じ空間の中にいたわけですよ。でも関係性が深まることはなかった。今思えば、お互いの波長がまだ整っていなかったんでしょう。

安田

は~、確かに。その当時の私と今の私とでは、だいぶ波長が変わってる気がします。


藤原

そうかもしれません。例えば「〇〇さんを紹介してください」と頼まれて紹介しても、結局は名刺交換だけで終わってしまうケースが非常に多いじゃないですか。異業種交流会のような場で関係が深まることもほぼないですし。

安田

ああ、わかります。「人脈を作ろう」と意気込むだけでは成立しないんですよね。


藤原

そうそう。「この人と会うことには価値がある」とお互いが思わない限り、始まりませんから。

安田

ふーむ。そう考えると、「出会い」ってそもそも何なんでしょうね。人生を大きく変えるものであることは間違いないと思うんです。むしろ人との出会いによってしか人生は変わらないんじゃないかとさえ感じますし。


藤原

その感覚はすごくよくわかります。そしてそれは「新しい出会い」に限らずですよね。

安田

ああ、確かに。最近会っていなかった古い友人と、街中でばったり再会することもありますもんね。あれ、いつも不思議だったんです。だって何万人もが行き交う街の中で知り合いに会うなんて、確率で言ったらものすごく低いわけじゃないですか。しかもお互いが相手を発見し、認識しなくてはならない。

藤原

そうですね。たとえすれ違っていても、気づかなければ何も起きないわけで。

安田

「人は出会うべきときに、出会うべき人と出会う」なんてよく言いますけど、まさにそれだな、と。藤原さんの「波長」の話を聞いて、ストンと腑に落ちたんです。

藤原

ありがとうざいます。実際すべての人が固有の波長を出していると思うんです。そしてその波長が共鳴し合うことで引き合ったり、「近くにいるぞ」という信号をキャッチしたりする。そういうことをリアルに感じるようになってきまして。

安田

確かに。70億人の中で自分の人生を変える人なんて、ほんの一握りですからね。下手したら1人か2人かもしれない。実際わたしたちは「ほとんどの人類」とは出会わずに人生を終えるわけで。

藤原

そうなんですよね。とんでもない数の人とすれ違ってはいるんですけど、「出会って」はいない。一方で、「なんでこのタイミングでこの人と?」と驚くような出会いがあったりもする。

安田

ありますね。もはや「神様が決めた」としか思えないような。そういう出会いを逃さないためにも、「自分の波長を整える」ことが大事なんですね。本来あるべき状態に戻してあげる、というか。

藤原

そうですね。例えば意味なく威張っている人がいたら、当然周りは離れていきますよね。出会える確率を上げるためには、人間を磨き、整えることが重要なんです。いつもイライラしたり、他人のせいにばかりしていると、波長が乱れて出会うべき人と出会えなくなってしまう。

安田

なるほどなぁ。生まれた瞬間はきっと誰でも本来のあるべき波長を出しているはずですよね。でも生きていく中で、他人の評価や比較といった「雑音」や「ノイズ」が混じって、波長を狂わせてしまう。

藤原

ええ。自分が望んでいなくても外からどんどん入ってきてしまいますからね。

安田

そう考えると、「整える」、つまり「自然体」の状態に近づけてあげることが大事なんでしょうね。

藤原

仰るとおりだと思います。余分な雑念やノイズを削ぎ落として「整える」。それをさらに「磨いていく」、そんなイメージかもしれません。

安田

そうすることで、出会うべき場所や出会うべき人、出会うべき物事が自然と見えてくるようになるんでしょう。

 


対談している二人

藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表

Twitter note

1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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