私が起こした“とんでもない事件”について②|中卒社長クボサトシ「学ナシ経営のススメ」 vol.15

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中卒の僕でも、社長になれた。
裸一貫からのスタートから年商4億円のビジネスを作り上げた「中卒社長・クボサトシ」がゆる〜く語る経営のコツ。既にビジネスを始めている方も、これから始めたいという方も、頭をからっぽにして読んでみてください。

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中卒社長クボサトシ「学ナシ経営のススメ」 vol.15
私が起こした“とんでもない事件”について②


“中卒社長”のクボサトシです。

『学ナシ経営のススメ』では、小さな頃から学校の授業が大嫌いだった私が、どうやって年商4億円のビジネスを立ち上げたのか、その経緯やノウハウについてお伝えしていきたいと思います。

今週も、先週の続きから。

……
……

誰にも相談せず勝手に独立し、<久保塗装>を始めた私。先週は、順調(過ぎるほど)に仕事がとれ、あっという間に数千万円の売上を手にすることになったと書きました。

それだけなら「すごいね、よかったね」という話です。しかしそんな恵まれた生活は長くは続きませんでした。

自分でとった客の仕事に奔走している私のもとに、ある日一本の電話がありました。発信元は親方。私は自分の仕事に忙しく、親方の仕事をほとんど受けていませんでした。

「もしもし」電話に出た私を親方はいきなり怒鳴りつけました。

「コラ久保! お前何をしとるんじゃ!」

正直に言って、私は親方がなぜ怒っているのか、わかりませんでした。先日もこちらで書いたように、当時の塗装業界における職人は会社と雇用関係にはありません。書面の上では「個人事業主」であり、だからこそ、独立を誰に咎められることもないと考えていたからです。

とはいえ親方はご立腹で、とにかく会社に来いと言う。中学卒業後、私を育ててくれた恩師のような人にそう言われたら、断るわけにもいきません。

仕方なく会社に出向いた私に、親方は烈火のごとく怒りました。

俺に断りもなく勝手に事業をするなんてどういうことだ。まずは相談するのが筋じゃないのか。お前は恩を仇で返すのか。そんな内容の話でした。

確かに、少し相談してから動くべきだったかもしれません。親方の面子を潰した、そう言われたらそう見えるのかもしれない。でも、親方の会社の客を取ったわけはないのだし、そもそも先ほど書いたように、契約上、あるいは法律上、私は何も悪いことをしていないのです。

「でも親方、僕ら職人は個人事業主なんだから、独立するのも自由じゃないですか!」

学ナシ常識ナシの私は食い下がりました。半年に満たない期間で数千万円の売上を作った、そのことが自信になっていたのかもしれません。規模で言えば親方の会社に遠く及ばなくても、経営者という意味じゃ自分と親方は同じ立場じゃないか、と。

「馬鹿野郎!そういうことを言っとるんやない!」

親方はさらに声を荒げ、そして私が予想もしていなかった話を始めたのでした。

 

さて、続きは来週にして、今週の「学ナシ経営のススメ」。

「無知は強み

「人より多くの知識がある」「他社が真似できない技術を持っている」そういったことは普通、アドバンテージと捉えられます。しかし、より多くを知っているからこそ、より高い技術を持っているからこそ、状況を冷静に判断“し過ぎて”無茶な挑戦はしなくなっていく。一方、ノリで独立してしまった当時の私のように、無知だからこそできる、無知にしかできない挑戦というものもあります。そういう意味では、無知というのも一つのアドバンテージなのかもしれません。

ということで、また来週。

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