その11「あんたは何点」

わたくしはダサい中高生だったので
実体験ではありませんが、
90年代くらいまでは
ストリートファッションのオシャレ度は
アイテムによって規定される部分が大きかったと
聞いたことがあります。

いわく、
業界の「カリスマ」や人気芸能人が身に着けているものに
プレミア的価値がつき、
それを持つことで自動的に「オシャレだ」とみなされたそうです。

あるいはプレミアムなスニーカーもそうだったようです。
エアマックス95というナイキのスニーカーは、
所持しているだけで強奪にあうという
いわゆる「エアマックス狩り」で、
話の真偽はさておき都市伝説化したりもしました。

重要アイテムというものは
ワンポイント持ち歩くだけで、
トップス 80点 + ボトムス 70点 + スニーカー 1000点 = 1150点
のような
その人のオシャレポイントをかさ増しする
装置だったといえそうです。

著名人が使用しているものには
つねに一定の関心が持たれていますが、
いまは少なくとも、同じものを所持すること = オシャレ ではないと思います。
むしろそういった理由で有名なものを
得意げに見せびらかすことは、
かつてあった
どうってことない日常着に
ブランドバッグだけ持っているという
変な一点豪華主義のようなもので、
あまりセンスを褒められるものではないでしょう。

現代はモノが幅をきかす時代が終わって
ファッションも複雑化して、
昔のように単純な足し算で決められるような価値観ではない…

といいたいところですが、
たぶん今いちばん価値を持ってるのって
SNSのフォロワー数とかで、
昔にもまして点数化されてますよねえ。

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著者自己紹介

「ぐぐっても名前が出てこない人」、略してGGです。フツーのサラリーマン。キャリアもフツー。

リーマン20年のキャリアを3ヶ月分に集約し、フツーだけど濃度はまあまあすごいエッセンスをご提供するカリキュラム、「グッドゴーイング」を制作中です。

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