肩幅が広い人のほうが
肩幅が狭い人よりも
発言に説得力が増す
という歌詞が、何年か前のJ-POPの曲でありました。
「肩have a good day」というタイトルのコミックソングで、中身は上記の内容以上でも以下でもないのですが、普通にみればそんなわけない、で終わってしまう一方、「広い肩幅イコール他の人からみて自信がありそうな感じ」とすればまあ、少しだけいわんとしていることがわからないでもないような……という歌です。
わたくしたちが平常生活していて、言っていること、言われていることの説得力というのが、言っている内容そのものの良し悪しではないことは、無意識に思うことです。
態度が堂々としているとか、声の調子が落ち着いているといった要素は信頼性を上げますし、相手を直視しなかったり早口になっていることは信頼性を下げるでしょう。
そういった要素の中で、特に仕事の場ではもっとも信頼性を高めるもののひとつが、
「記憶力」
ではないかと経験的に感じております。
「学生のメモは覚えておくためのもの。社会人のメモは忘れるためのもの」という表現がありますが、当然、そういった場では必要とみなされる「情報」はみな記録していますから、頭の中に記憶しておくことが必須ではありません。
しかし、メモや議事録で残された事柄だけが、取り交わされた情報のすべてではないことも事実です。どちらかというと、記録とは「これだけは残しておかなくてはならない」ものです。
その判断には満たなかったが価値があることだったり、結論は記録されているがそれを決定した経緯であったりといったことは、記録の背景にある有用な情報で、かつ、そこまでは形にして残されない存在です。
この部分を把握できる人は、ほぼ例外なく人からの評価が高い人であると思います。
「アタマがいい」といってしまえばそれまでですが、あらゆる情報はネットのどこかにあり、ちょっとした頭脳作業はAIがやってくれる時代、単純な体力っぽい能力である記憶力はあまりクローズアップされません。しかし、人間の活動を最後に支えるのが健康と体力であるように、仕事の能力はつまるところかなりの部分、記憶力に支えられているのではないでしょうか。
ただ、個人的には、過去にこの能力を使った人がもっとも力を発揮していたのは
「言った言わないで責任を押しつけあう場面」
でしたけど……。