日頃身を置いている仕事環境によってちがうとは思うのですが、経営者であれば比較的身近と思われ、そうでないと正直使いづらい言葉として、「責任」という単語がございます。
まあ毎日かかさず「この責任はわたしがとります!」と叫ぶ主任がいてもいいのですが、それは恥ずかしいですよね。
立場や役割によらず、それぞれに責任というもの自体はあるはずです。
にもかかわらず、社長が「責任をとる」というのはそんなにおかしくなく、ヒラがいうとなんかダサい、格好つけてスベっているみたいにみえる。
違いはやはり、背負っているものが……みたいなことを思ってしまいますが、辞書的な意味では、仕事における責任とは
「これまでの出来事の結果を自分の判断として認め、今後の後始末や再発防止の道筋をしめす」
といえるようです。
なるほど、そうであれば意思決定者であり、かつ実権をもっている者として、第三者から認められている必要があるので、規模によらなければ明確に条件をみたしているのは経営者が代表例になりそうです。
それでは、非経営者のわたくしどもがそれでもときおり使っている「責任」、または使わされている「責任感の表明」とはなんでしょう。具体的には謝ったり尻ぬぐいを担当することです。ほんとうは「責任」ではないのでしょうか。
どうもその通りで、「応答義務」というのがいちばん近い言葉のようです。
どうなってるんだ!と怒られたのに対して、「すぐに対処します…」と頭を下げるのは、それ自体が自分の責任を果たすためというより、怒られたことへの「応答」であり、これからどうするかよりもあなたの感情をうけとめていますよ、というリアクションを喫緊の「義務」として果たしているにすぎないのです。
今までの失敗に対しては「俺のしったこっちゃないけど、謝る流れなんだよな」と粛々と処理し、これからについては「俺がどうにかできるこっちゃないけど、がんばりますなんだよな」と淡々と対応する。
それがわたくしたち「責任をとれない者」の標準的立ち振る舞いであり、これが一般化すると「ご不快な思いをさせてしまい…」とか、規模が大きいと「世間をお騒がさせて…」といった表現に発展するのです。
でもこの表現、大規模な記者会見でも超定番の言い回しですよね。
もしかしてあのえらい方々も「責任をとる人々」ではなかったのでは……?

















