【新連載】GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜【vol.001】

案A. 今月はここに旅行してきてね(3万円)

「毎月3万円で、セレクトされた国内旅行パッケージが届く」というのはどうでしょう? 今月はどこに行くことになるかわからないが、自分では選ばないようなところへ通常よりもお得に行ける、というサービスになるイメージです。「毎月第3土曜と日曜」とか予め指定しておけば、その1週間くらい前にメールで「今月のサブスクリプション旅行日程とクーポン」が届く、みたいな感じですね。平日を指定すると10,000円OFFで優遇されるようにすると、需要がうまくバラけるかもしれません。提供側としても、当月になっても埋まっていない予約や、キャンセルされた予約を埋めることができるので、WIN-WINモデルになりそうです。これを地方自治体が完全バックアップすれば、助成金なども絡めて時流に即したビジネス展開ができそうです。最近のコト消費の傾向は、〇〇という場所に旅行する、というだけでは打ち出しが弱いので、〇〇に行って△△を体験しよう!という文脈が必要でしょう。
(例)今月のBOX :信楽の旅館に泊まって、ろくろを回して陶芸作品を1つ完成させに行きましょう!

 

案B. 今月はこれを習ってみてね(1万円)
「毎月1万円で、先生が自宅にやってる、もしくは近くの先生に習いに行く」というのはどうでしょうか?趣味を見つけられない人は多いという調査結果を見たことがあります。毎月、何か1つのことを、さわりの部分だけ習ってみる。ただし、今月何を習うことになるのか、はサブスクリプションBOXが届く(実際は箱ではなくeクーポンが届く)までわからない、というサービスです。今月はギター、来月はアロマセラピー、再来月は中国語、その次はマジック、みたいに1年間に12個くらい(仮に毎月2回の各2時間レッスンとしましょう)何かを習ってみたら、その中で熱中できる1つを見つけられるかもしれないですし、今後の人生を変えるBOXになるかもしれません。これも講師リソースの管理(技術を持て余した、空いている講師をwebサービス上でマッチング管理する)と掛け合わせればWIN-WINモデルです。

案Bの派生系ですが、会社が先生を毎月サブスクリプションで受け入れるのも面白いですよね。今月は〇〇の専門家がオフィスに1週間派遣されてきました、みたいに。これは10万円くらいにしておきましょう。瞑想の専門家、バリスタ、ウォーキング、エクセル、プライバシーマークなど、なんでもいいですけど。要は、会社のビジネスに人材を合わせるのではなく、派遣されてきた人材や才能にビジネスの側が合わせに行ってみる、という発想です。そうすれば何かが変わるきっかけになるかもしれません。

案.Cは安田佳生さんからです。

 

案C. 安田佳生編

安田

え〜では私(安田)からもアイデアをひとつ。

「今月は○○に住んでね」というのはどうでしょう。
住みたい街や、住みたい家ではなく、指定された家に住む。
そこに別の家族などがいると、ややこしくて、これまた面白いですね。

今月のあなたの家はここ。今月のあなたの家族はこの人たち。
みたいな。
いやいや、これはいくら何でも無茶苦茶過ぎますね。

でも考えたことないですか?
もしもこの時代に生まれていなかったら。
もしもこの場所に生まれていなかったら。
もしも全く別の人と出会い、結婚していたら。

ああ、恐ろしく罰当たりなことを考えてしまいました。

それにしても「こと」をサブスクリプションBOXにする、
というこのアイデア面白過ぎます。

「ビジネス化してみたい」という人がいたら、
一緒にアイデア・ミーティングしませんか?
その際は是非、私(安田)にお声掛けを。

ということで、案Dはご自身で。

次回は、9位から7位を取り上げます。
9位 Health clubs for millennials
8位 Kid-friendly apps
7位 Software training

 


 

著者情報

小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)

◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ
代表取締役社長
http://citation-sp.co.jp

◆株式会社シタシオンジャパン
取締役会長
http://www.citation.co.jp

◆株式会社 イー・ファルコン
取締役
http://www.e-falcon.co.jp

<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた)
・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった)
・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった)
・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった)
・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)

 

著者ページへ