GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道
引き続き、「2023年の小売業界のトレンド」についての記事を見ています。
今週の記事はコレ
10 Future Retail Trends & Forecasts for 2022/2023
2022-23に向けて考える10の「未来の小売トレンドと予測」
コロナ禍からコロナ後にシフトチェンジした世界で、小売業界がどのようなトレンドを形成していくのか?という視点です。
(https://financesonline.com/retail-trends/)
10のトレンドと予測は下記の通りです。
先週は「6. Instashopping」を見ていきました。今週は少し飛ばして「8. The “Experience Economy”」の部分を見ます。
8. The “Experience Economy”
(“体験”経済)
The traditional retail model of buying a product is so 20th century. Today, consumers want not only the product but also the act of the purchase itself.
All in all, experience-related expenses have grown 6.3% in the period of 2014 to 2016.
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商品を購入するという従来の小売モデルは、20世紀的なものである。今日、消費者は商品だけでなく、購入という行為そのものを求めている。
全体として、経験関連の出費は2014年から2016年の期間に6.3%伸びている。
本題の「The “Experience Economy”」は、昨今では次の3つの文脈で、似ていながらも別々に語られることが多いネタです。
①「モノからコトへ」という文脈
「モノを買って満足するよりも、コトを体験した方が豊かになれるよ」という文脈が四半世紀くらいずっと機能し続けています。
②「買い物という”体験”こそが重要」という文脈
「顧客が買い物をするのは“旅”のようなもので、このカスタマージャーニーの中でいかに印象的な”体験”を提供していくのか、が最重要課題だ」という文脈も、ここ10年くらいですっかり定着してきました。
③「商品の製作過程を顧客に開示して体験させることが重要」という文脈
「完成された商品や最終的なアウトプットにだけ価値があるのではなく、それらを制作する過程(プロセス)に顧客を巻き込むことが、体験価値を最大化できるミソなのだ」という、いわゆる「プロセス・エコノミー」の文脈が、ここ数年で(2年くらいですかね)急激に認知・PRされてきました。
モノとしての商品だけじゃなくて、その周辺に「こそ」本当の価値があるのだ、ということを言っているという意味では、同じ種類の話です。
乱暴にまとめると【商品だけに注目してもナンセンスなのだよ、君たち。】という訴求が、マーケティング界隈では手を変え品を変え、古今東西展開されている、という感じです(笑)
言葉尻と文脈ゲームの様相ですね。
そして、どうか信じて欲しいのですが、決してdisの類では御座いません。。。
あ。えっと、、、何が言いたかったのかというと、
本題の「The “Experience Economy”」の記事本文を読んでも、いまいちぼんやりした内容だったので、いわゆる「The “Experience Economy”」論の類型化を「独断でやってみた」ということでした。
本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。
小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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