GlobalPicks 〜海外の情報を読み解いて、ビジネスに付加価値を投薬する方法〜 著者:小出 紘道
先週に続き、2023年の「重要マーケティング用語109」というリストの中から「いつか役にたつかも」というものをピックアップしたいと思います。Intergrowthというサイトです。
今回の記事はコレ
↓
109 Marketing Buzzwords to Know in 2023
2023年に知っておくべき、109のマーケティングバズワード
(https://intergrowth.com/marketing-buzzwords/)
※109個はあまりにも膨大なのですが、ざっと眺めてみたところ
・既に多くの人が知っていそうな用語
・あまりにもマニアックすぎる用語
も多く含まれていたので、109から厳選して見ていこうと思います。
今週が最後で、下記の1つです。
■Transparency(透明性)
早速みていきます。
■Transparency(透明性)
Marketers have a reputation for lying in order to move products. That’s why, according to the American Association of Advertising Agencies, only 4% of consumers believe that marketers practice integrity .
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マーケティング担当者は、商品を売り込むために嘘をつくという評判がある。米国広告代理店協会によると、マーケティング担当者が誠実であると信じている消費者がわずか4%しかいない。
まあそうですよね。
「マーケティング担当者」って要するに、「商品やサービスが持っている良い面を過大に、悪い面を過小(またはゼロ)に、いかに多くの消費者に伝わるようにするか」を生業としているようなものですからね(笑)
消費者に対して、ではなく商品やブランド(や会社)に対して“誠実”に仕事しているわけですね。
A study from SproutSocial shows that 73% of consumers are willing to pay more for products from transparent companies. So, it’s likely that more brands will start to prioritize this in their marketing in the coming years.
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SproutSocialの調査によると、消費者の73%が透明性のある企業の製品により高い金額を支払うことを望んでいる。したがって、今後数年のうちに、より多くのブランドがマーケティングにおいて透明性を優先するようになるだろう。
前段のような背景があって「Transparency(透明性)」を求める昨今の“ムーブメント”に繋がっているわけで、実に73%が「透明性のある企業の商品にはより高く払っても良い」と言っています。
正直に誠実に透明にビジネスやった方が儲かる、ということですね。
「不透明」で「ブラックボックス」があったり、「ズルいマーケティング」のような消費者をハックするような手法は、現代の消費者ネットワークの網羅性と緻密性を備えた「集合知」の前に無力化されるということでしょうか。
「透明」ではない方法論は、どの道「バレて」しまって、「評判を落として」しまうので、最終的には割に合わないのだと思います。
反対から見ると、現代消費者ネットワークの「集合知」を騙し切れる自信がある場合のみ、「不透明でズルいマーケティング」によって、「通常より大きな利益」をあげられる、という世界観なのでしょう。
本業ビジネスでは「マーケティング&戦略コンサル」の仕事と、「高付加価値情報提供サービス」の仕事をしています。本コラムは後者の「高付加価値情報提供サービス」の初級編としての入り口となればいいな、と思ってます。世界の誰かが”既にかなり研究したり、結論を出している”にも関わらず”日本では流通していない数値情報や文字情報”がたくさんあります。それらの情報を、日本のマーケットにフィットするように編集・分析すれば「競合他社」や「競合他者」を出し抜ける可能性が高まります。法人向けのサービスとなっていますので、詳細はFace to Faceでお伝えしますね。
小出紘道 (HIROMICHI KOIDE)
◆株式会社シタシオン ストラテジックパートナーズ 代表取締役社長 http://citation-sp.co.jp
◆株式会社シタシオンジャパン 取締役会長 http://www.citation.co.jp
◆株式会社 イー・ファルコン 取締役 http://www.e-falcon.co.jp
<いわゆる経歴>
・2000年 株式会社東京個別指導学院に新卒で入社して、11ヶ月だけ働いてみた(→早めに飽きた) ・2001年 イギリスに行って、University of Londonで経済と国際関係を学んだり、Heriot-Watt Universityで経営学(MBA)をやってみた(→めちゃくちゃ勉強した)。この間に、イギリス人の友人とロンドンで会社を作ってみた(→イマイチだった) ・2003年 シタシオンジャパン社でマーケティングをやり始めてみた(→ろくにエクセルも使えなかった) ・2007年 シタシオンジャパン社の代表取締役社長になって経営をやってみた(→やってみてよかった) ・2018年 シタシオンジャパン社の社長を仲間に託し、引き続き会長としてコミットしつつも、シタシオンストラテジックパートナーズ社を設立してみた(→今ここ)
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