今週は!
ダビデとゴリアテ、
義経と武蔵坊弁慶、
佃製作所と帝国重工…。
圧倒的に不利と思われる弱き者が
強き者を倒す物語は、いつの時代も
多くの人たちの胸を揺さぶります。
つい最近、SNS上で起こった出来事も、
同じような系譜に入るかもしれません。
強き者を演じてくれたのは、
カイリー・ジェンナーという
米国人セレブリティ。Forbes誌による
「最も稼ぐ30歳未満のセレブランキング」
で1位を獲得した彼女は、
SNSの女王とも呼ばれており、
2018年2月にInstagramに投稿した
愛娘の写真は、いいね数の
世界記録を更新しました。
そんな彼女に挑戦状を叩きつけたのは、
EGG GANG(エッグ・ギャング)という
アカウントによる一枚の写真。
「Instagramのいいね数で、一緒に世界記録を塗り替えよう。目指すは、カイリー・ジェンナーが持つ1800万!私たちならできる!」
という呼びかけとともに
アップしたその写真は、
なんとなんの変哲もない卵。
それがカイリーのいいね数の
2倍の数値を記録し、ギネスブックにも
公認されることになったのです。
SNS上で起きたこの一連の出来事は、
強者が支配するレッドオーシャンに対して、弱者が小さなブルーオーシャンを形成して
戦っていく際の大きなヒントを
示してくれるように思います。
そのヒントとは、
小さな強者をめざすのではなく、
あえて強者と対極の位置に立つことです。
今回の場合も
「セレブリティの日常」に対して
「卵という日常」を対峙させたことが
見事にはまったということでしょう。
それを端的に表しているのが、
投稿に使われているEGG GANG、
そして、world_record_egg
というネーミングです。
世の中の大多数を占める
一般人(いっぱんびと)は、
強者がもつ力や輝きに憧れながらも、
心のどこかに一発凹ませてやりたい
という潜在意識をもっているものです。
その意識に火をつけることで、
彼らを具体的な行動へと
誘うことができるのです。